カテゴリ:4年図工授業( 196 )

すてきな住人4 発想と構想

3時間目 場所が決まったので住人を考えた。
全員が自分で選んだ場所に対し、それぞれの住人を発想。
どんな心を持っているかまで書いた。
中には、すでに置き方まで構想している子どももいた。
作ることへの期待はこの時点で100%。

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by saibikan | 2015-12-17 06:40 | 4年図工授業 | Trackback | Comments(0)

すてきな住人3  場所みて回る

すてきな住人2時間目後半

鑑賞しているうち、一番前に座っているR君
いきなりつぶやいた。
C「先生、この3人見てみたい。本ものを見てみたい。」
お、キタキタ。しかも彼がこういうなんてうれしいね。

T「そうね。じゃあ呼んでごらん。おーい・・って。」
C「お〜〜〜い!!信号のやつらあ〜〜」
C「早く来てね〜〜〜」

T「はーい来たよ。来てるよ」
C「え!?どこ」
T「ほら来てるよ。」
(目の前の箱の中からこそっと出す)

C「あーーいた!」
C「はははーーー!目がない」
(目が取れちゃっていた)
T(ああ、接着が不十分だったなあ・・・)
T「なんでこうなっちゃったかというと、先生が作ったからですね。」
C「えー先生が作ったと?」
C「なーんだ、損した。信じて。」
T「あ、違った・・・連れてきたんです。」
C「え〜〜作ったのーーー。損した。」
T「ごめんごめん」

このあと、今日の後半は、
 校内の場所に合わせて住人を作るために
  ・校内の場所を見て回って場所を決めること。
  ・すてきな住人を考えること。
であることを話した。

そして校内をみて回った。
ここにはきっと住人がいるというところを、それぞれが決めた。


・サッカーゴール  3人
・校庭花壇          1人
・校庭えのき        1人
・プロムナード       2人

1F・
・1階廊下   1人

2F
・体育館     6人
・図書室    7人
・PC室       3人

3F
・教室 1人
・音楽室 1人
・手洗い場  1人
・階段 1人

4F
・屋上 5人

さて、どんな住人が生まれるかーーー

   4年前の4年生が作った住人・・・この時もiPadを使った授業でした
                  ↓
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by saibikan | 2015-12-11 21:58 | 4年図工授業 | Trackback | Comments(0)

ここにいるよすてきな住人2

2015年 図工4年 「ここにいるよ、すてきな住人」の導入の後半。
これまでの「写真の鑑賞」から「写真の写し方」「写真のための造形物(住人)」の制作物への話へと移っていった。ここでひとつ意外なことに気づいた。

「アップ」についてである。

すてきな住人のモデルとなる写真を見ながら対話を続けていた。
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T:ところでね、今回みんなが見てるのは写真だよね。国語でもちょうど
 写真(アップとルーズ)を勉強してるじゃないですか。そのことで
 何か気づいたことはないですか?
C:これ、アップじゃなくて近づけただけじゃない?
C:うん。そうだ。
T:ん?近づけただけでアップじゃない?。
C:だからね、近づけて写しただけでしょう?
C:たしかに、アップじゃない。
T:え?アップって大きく写すことだよ。近づいて写すことだよ。
C:だからアップじゃないじゃん。
C:自分から近づいているもん。
T:??
C:ほら、タブレットで写真をこうすると(指で広げるしぐさ)ぎゅーと大きくなるじゃん。それがアップでしょう
C:そうそう、あれがアップでしょう?
T:あ、それはズームアップって言って・・・
C:でも、先生、本田圭佑をとるときに最初は遠くからだけど、だんだん近くになるでしょう。あれがアップじゃないの?
T:ああーーーそうだね。ルーズからだんだんズームインしてアップになりますね。

*ここでようやく気づいた。アップを子どもがどう捉えているかに。
 国語の「アップとルーズ」は、サッカーの映像の1部を切り取った写真で学習している。しかし子どもたちは、日常のテレビ映像と重ねて考えていた。「テレビカメラの映像がぐーんと被写体だけを大きく捉えていくことがアップである。」と。つまり機械が被写体を大きく捉えることがアップであると。それは間違いではない。むしろ、その通り。確かに教科書のアップの写真は、カメラの位置は変わらないわけだから。そこにスマホの経験が絡んでいた。撮影者が近づくことはアップではないという捉え方をしている子どももいたのである。
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 そこで、「アップ」には
 ・カメラのズーム機能で大きくなること。
 ・自分の足で近づくこと。
の2種類があることを教えた。

そして、今回自分たちが写す時、カメラで写す場合は、ズームでなく、自分が動いた方がいいことも伝えた。

 しかしこのことはやってみなければわからない。実際数日後に子どもたちに初めてタブレットを持たせて、自分たちを被写体に試し撮りをさせてみるのだが、案の定、ズームアップだらけで、粗い画像の写真が続出となった。そのとき思った。

「なるほど。今はスマホで、指でピンチアウトして画面を大きく操作してアップして見ることを知っているし、その操作に慣れているから、その感覚が抜けないんだ。撮る側になったときに、自分の足で動くということをまだまだ意識してない。そうなんだーーー」

面白いものだと思った。このことはむしろ、国語の「アップとルーズ」の最後の時間の内容と大きく関わることで、そこで学習する必要性を感じた。

図工の中では、アップの件は5分ほどの会話で、いよいよ後半は制作物の話へ移る(続く)



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by saibikan | 2015-12-03 06:32 | 4年図工授業 | Trackback | Comments(0)

ここにいるよ、すてきな住人1

図工4年 「ここにいるよ、すてきな住人」の導入です。2015年版。
子どもが違うから、また、今年なりの楽しい実践になるでしょう。期待。

さて、1時間目の前半約20分間の記録を聞きながら、会話を書き出しています。
90%、ほぼ忠実に再現。

  *******************************

T:学校には色々な場所があります。その中で、「お気に入りの場所・好きな場所」(板書)は、どこでしょう?
Chirdren:体育倉庫  体育館 音楽室 教室 コンピュータ室 運動場 トイレ グランド
T:何故そこが好きなの?
C:教室は落ち着くから
C:いっぱい本が読めるから図書室  
C:ちっちゃい部屋が好きだ
C:職員室は面白い コーヒーの匂いがいいし 先生にお世話になってる 

(こんなに順序良くでなく、ワイワイ話しています)

T:先生がなんとなく好きな場所も教えましょう。ここです。
(タブレットの写真をデジタルテレビで提示)
C:写真とったんだ。
C:あ!何かいる。(テレビの前まで走って指差す)
T:ここが好きなんですよ。
C:なんじゃそれ。靴箱だ。あ、なんかいる。
C:本当だ。3人いる。
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T:実は先生が好きな靴箱にはみんなには見えないと思うけど、実はねある住人が住んでいるのです。
C:見えた。3人いる。
C:小人がいる。
C:青と黄色と赤。

T:実はここにすてきな住人が住んでるんだ。なんだみんなにも見えるのか。
C:先生、アップにしてよ。
C:ルーズでいいですよ。

T:(2枚目の写真を提示)
C:あ、くつだ。ちっちゃ。
C:赤と黄色と青。
C:教科書のをパクってる。
C:普通の靴とバナナとリンゴ!
(教室爆笑)
C:それを言うなら普通の靴とバナナとイチゴ。
C:それもしかして、ぽしゃったりんごにめがねをかけて・・・
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T:何故今りんごかバナナととか言ったの?
C:色
C:青色が靴で、バナナが黄色で、りんごが赤で・・・
T:ああ色からか。何故靴と思ったの?
C:だってひもがついてる。
C:紐じゃないだろう、りぼん。
C:穴が空いてる。
T:ああ形から思ったんだね。

(実物を出す)
T:これ実はね、これは名前を「くつくつ3兄弟」と言います。
C:なんだ見えてるじゃないか。
C:先生は見えないと言ったけど見えてる。
C:あと7人は?
T:ん?
C:10ぴきだからあと7匹は?
T:これはくつくつ3兄弟。
C:すてきなじゅうにんでしょう?あと7人は。
T:これはみんなにも見えるから、先生とみんなだけの内緒にしておこう。

T:実はこのくつくつ3兄弟に尋ねたんだよ。君たちはなんでそんな形をしてるの?
C:くつだから。
T:そうそう、靴箱に住んでるからだって。
  じゃあ、なぜバナナやイチゴみたいな色にしてるの?
C:見分けやすいように!
C:信号!
T:え!?なんでわかるの?そうなんだよ。くつくつ3兄弟に聞いたらね、答えました。
 くつくつ3兄弟の願いは、みんなが無事に学校に来て、無事に家に帰ることなんだって。
 だから、信号に気をつけてほしいから、青・黄・赤。
C:へえ、緑は?
C:今度俺そいつにあったら、青ぶちまけてから・・・
(爆笑)

T:ダメダメ、そんなことしたら、今度はくつくつ3兄弟、奥に逃げちゃうから。
 ほら。(3枚目の写真を見せる)

(爆笑)
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T:どうしたの?
C:さかさまになってる。
C:変わったよ。
C:あ、口と顔になってる。


T:みんな帰るときは、こうやってならんで見送っています。(4枚目)
C:ほんと?ぜったいですね。
C:見えんだったら?
C:先生本当にいない?
C:あと7匹は?
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T:ということで、今回やるのは「ここにいるよすてきな住人」(板書)
C:あと7人は?
C:作りましょう!
C:体育倉庫にいるから、サッカーボールの形にしよう。
T:今日は作らないの。アイデアだけ。

(学習シートを配布)

T:シートの上半分に、さっきの写真を見て思ったことや気づいたことを書いておきましょう。
C:作りたいよ。
C:音楽室に。
C:作っていい?
T:まだ。アイデアだけって言ったろう?まったく・・・
C:普通の形になってる。
C:トイレにしよう!
T:まず、書いてよ。
C:学校の中だけ?外は?
T:まず気づきを書こうよ。アイデアだけだって!

作りたいという気持ちを抑えて、学びを書かせた。

C:色が3つあったなあ。
C:青だけ目がないなあ。
C:一人だけ顔じゃないよね。

いろいろ言いながらシートに書いたことをあとで出してもらって板書。

C:教科書と顔が違うよ。
T:そりゃそうさ。これはこの学校にいる住人だから。
C:教科書のを連れてきたんじゃないの?
T:違うさ。先生が作ったんだから。
C:あ===!なんだやっぱり先生が作ったんだ。
C:見えない住人だって言ったじゃん。
T:まあまあ、それは・・・

(略)

T:他に気づいたことがあったら、教えてください。

C:はい(挙手)信号は、赤・青・緑なのになんで青なのですか?
C:だって青信号っていうじゃないか。
C:青じゃん。
C:普通は緑だよ。
C:青だよ。

T:信号は青なの?緑なの?
C:青と緑がまざったもの。
C:エメラルドグリーン。

T:いいこと言うね。他には?
C:はい。見た目に見たら大きさが違うと思います。
C:あれ?くつくつ3兄弟どこに行った?
C:なんで、あの場所にいるの?
T:お休みの人の靴箱にいるんじゃない?

(略)

T:くつくつ3兄弟はこういう色をして、こういう形をして、心も持っています。

(続く)

  *********************************

ここまで約20分間。いわゆる鑑賞しながら、関心・意欲を高める学習が続きます。
支離滅裂のような会話の場もありますが、子どもなりに思考が働いています。
表現が上手く出来ない子どもが多いので。ここは、鍛えなくてはなりません。


あとで分かったのだが、なぜ「あと7匹」「あと7人」というのかと思ってたら、
すてきな住人 → すてきな10人  と思いこんだ子供が結構いたらしい・・・。






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by saibikan | 2015-11-29 19:41 | 4年図工授業 | Trackback | Comments(0)

ごんぎつねの世界を絵に描く

 ごんぎつねを勉強した後、「自分の心に残った場面を絵に描いてみよう」という課題を与えた。図工の「お話の絵」「読書感想画」という観点で。


わずか2時間の特設で行ったので、B4白画用紙と色鉛筆。

技能的なスキル指導は一切なし。


私からの指導した点は以下。

・自分が描きたい場面を描くこと。
・「挿絵にない場面を描く」か「挿絵と同じ場面ならば、さらに自分なりの視点をもつこと。」
・「自分なりの視点」とは、かすや昌宏さんとは違う視点(自分が話者として、特に見ている場面や登場人物、風景などの形・色・見る角度)でイメージして描くということ。


 以上のことを伝え、あとは子どもが「できました。」というのを待つのみ。挿絵と同じようになってしまう子どももいるのは覚悟の上で。


今回最も必要なのは、発想・構想の力である。国語の「ごんぎつね」で学習した力と、図画工作でこれまで学んできた力が、どれだけ子どもの表現として現れるか、楽しみにして待っていた。このめあてに添えない子どもがいるならば、それまでの自分の指導が足らないからである。

勉強して物語に入り込んだことを描くのは、こんなに意欲があるのだな、ということを感じた。もくもくと描く子ども、笑顔でシーンを解説しながら描く子ども、友達の絵を見て対話をする子ども、様々であった。

「もう1枚書いていいですか?」「家でも描きたい。」そんな言葉も飛び出した。

次回4年生をするときは、図工と国語で計画を立てて、時間をかけた読書感想画として描かせてみたい。創造的技能を高めることも交えながら。

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by saibikan | 2015-11-28 05:24 | 4年図工授業 | Trackback | Comments(0)

私たちのエノキを描こう4

以下は日刊中高メールマガジンの連載「子どもたちのわくわくアート」106号に
掲載された本文の後半を参考にした記事である。
********************************

☆私たちの学校のエノキを描こう4

 絵を描き始めたら、その後は黙々と・・まではいかないが(相変わらず
おしゃべりは多い子どもたちである)、色塗りに集中する姿があった。
あまりにも早く「できた!」という子どもとは、絵を介して対話をしながら、
さらに工夫するよう促した。

しかし、子どもなりに「終着駅に着いた。」と思っている時に、あまり言い
過ぎても、満足度がトーンダウンしてしまう。だから、ある程度塗り上がった
らよしとした。それにこの「エノキの絵」は、もともとスキルを高めるために
設定した時間である。
「描きたい!という意欲を高めること。」
形のとらえ方、色の使い方の基礎を学ぶこと。」
対象物に対する感性が働き、心情が豊かになること。」
の3つが達成できれば良い。
それが、この後の地域の写生画に生かされることが大事である。

2時間かけて、全員分の「エノキの木」の絵の着彩が終了した。
今回は、ラストの互いの鑑賞の時間はとらずに、自分の絵を見て
学習の振り返りをした。ほぼ全員がこの学習を「楽しかった」と言った。
着彩の授業後には、すべての子どもが「色の工夫もできた。」と振り返った。
エノキの学習をして」の学習の記述感想には、自分なりの工夫が多く書かれ、
エノキをよく見つめている言葉もあった。
一人の感想を紹介する。

「エノキをかいていた時にえだがたくさんあってにぎやかだな、と思いました。
色をぬる時には、木はいろいろな色をしていたので、こいのやうすいのをいろ
いろつかいました。
できあがってから絵をみたら、葉っぱどうしがおしゃべりをしているように見
えました。」

放課後に子どもたちが帰った後に、全員のエノキを床に並べてみると、すべて
の木が楽しく揺れて喋っているような、そんな錯覚にとらわれた。(終)
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by saibikan | 2015-10-16 05:18 | 4年図工授業 | Trackback | Comments(0)

私たちのエノキを描こう3


 以下は日刊中高メールマガジンの連載「子どもたちのわくわくアート」106号に
掲載された本文の前半を再編集した記事である。
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☆私たちの学校のエノキを描こう3

 線で描いたエノキは実に個性的だった。一人一人の表し方の違いをずっと眺め
ていると面白い。4年生とはいえ、発達段階も個々によって違う。まだまだ写
実的に捉えらえない子どももいる。そういう子どもの絵も認めつつ、着彩指導
に入る。

 色を塗る授業では、3つの工夫を行った。

1 iPadに保存している絵の具の使い方の基礎・基本のビデオ映像を、デジタルテレビで見せる。
2 チョークと絵カードを使って板書を行う。
3 教科書にある「木の絵」の部分をiPadで撮し拡大してみせる。

1について
 1学期に見たビデオ「水彩絵の具使い方?正しく使って楽しく描く?」は、今回
も子どもにとっては、十分に役立った。すでに彼らは、映像内の話し手が私で
あることを知っている。
 「いつもの先生の声と違うよね。」「そうそう、色を広げるには10円玉だっ
た。」「あ、筆のバスタオル(筆拭き用のぞうきん)を忘れた!」
 子どもの反応や姿から、以前学習したことを思い出していることや、絵の具や
パレット、筆の使い方の基本を意識していることが読み取れた。
 この映像は、ネット上でも公開している。youtubeを使えるところならば、イ
ンターネットを通じて見せることも可能だ。
  ★水彩絵の具の使い方by Saibikan
   (https://www.youtube.com/watch?t=9&v=Oaf7m8pB71A)

2について
 映像は時間とともに流れていくので、大事なことは、板書でも残した。
パレットへの絵の具の出し方、筆の使い方。木の幹の塗り方や活用する色の種
類などに関する絵カードも示した。様々な手法で描いた色付きの葉カードも、
技法の説明はしなかったが、数枚黒板に貼っておいた。
「あの葉っぱ本物みたい。」「あの葉っぱが好きだな。」
 実は、この絵カード、本校の図工準備室の中に眠っていたものを夏休みの間に
発見したもの。きっと以前この学校にいた先生が作られたものであろう。すぐ
れものなので、活用させてもらった。
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3について
 ある教科書会社の絵を数枚、3・4年下(4年生になった時使う教科書)
掲載されている作品を参考作品として、デジタルテレビで提示した。
教科書は様々な絵が同時に載っているが、切り取って提示することで、
クラスが同じ絵に着目してそれぞれの絵の良さを共有できる。これは、
子ども達の目を引いたようである。
 次々と写し出される木の絵を見て
「こんな木でいいの?」「おもしろい!」「色がすてきだ。」
写実的な絵を描かねばならない、的な意識があったのだろう。
それが打ち砕かれた喜びがひしひしと伝わって来る。
「いいんだよ。もちろん見たままの色を作ることは大切だが、
感じたままの色を使うのも構わない。」

 ここまでくると、子どもの手はうずうず。
「早く塗りたい!」
私は笑いながら
「そうだね。じゃあスタートしようか。」
子どもの手は早速、絵の具に伸びていた。 (続く)

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by saibikan | 2015-10-15 05:30 | 4年図工授業 | Trackback | Comments(0)

わたしたちのエノキを描こう2

図画工作の目標は、以下である。


現及び鑑賞の活動を通して,感性を働かせながら,つくりだす喜びを味わうよ うにするとともに,造形的な創造活動の基礎的な能力を培い,豊かな情操を養う。


感性

つくりだす喜び


それらが子どもの内面からほとばしる授業をしていきたい。

どうしても、技能的な面に指導がいきがちな時期があった。

今は、図画工作を通して、子どもの「心」を磨くことをやっていきたい。

造形的な創造活動と結びついて、それらが高まることが図画工作のよさ。


実際の自分の実践は、まだまだと振り返る日々。

日常の授業の改善が、自分にできること。


以下は前回の続きです。(日刊中高MMに掲載)

先日の情報研で発表した内容でもあります。


***********************

 「この写真をみてください。」 

 私が提示した、倒木の写真(デジタルテレビに映し出した画像)を見て子どもたちはすぐさま反応。

「うわ、すごい。」

「台風で倒れた木?どこの?先生の家かな。」

まさか。こんな大きい木のある庭なんかないよ。

「あ、これみたよ。運動場みたいだ。お?お!・・・O小学校!」

写真のわずかな情報から推理して、見事にピンポイントに!私は

「その通り。よくわかったね。ニュースにもなっていましたね。見た人?」

と続けた。半分以上の子どもが、倒れたO小学校の大榎(おおえのき)のことを知っていた。

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 「他にも写真を見てもらいましょう。」

私は、地域や学校の方々の木に対する思いが伝わる画像を数枚続けて提示し、最後に学校のある児童が描いた「一本の木」を見せた。目の前の子どもたちは、絵を見ながら、推測した。

 この絵を描いた時、すでにエノキは倒れていたという事実を。そしてこの児童はなぜ、家に帰って絵を描いたのか、というその子の思いを。

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 そこから、彼らの視点を自分たちの目の前に切り替えていく。

 「ところでエノキって、他にもあるところを知ってるでしょう?」

「ある、ある。僕たちの学校にも。」

 「台風でどうなったかな?」

「どうもなってない。元気に立ってる。」

 「そうだね。あのエノキはいつからあるの?」

「さあ・・・1年生の時にはあった。」

「この学校ができた時じゃないと?140歳かな?」

「そんなに大きくないよ。どう見ても20年ぐらい?」


 自分たちの学校のエノキについていろいろ語り合う。セミがよく鳴いているとか、誰かが登ったよ、とか。根元はどうなってたっけ?という疑問に、いつからか周囲に土が盛られてると思い出していた。

さらに、枝はどんな形で伸びてるかな?葉の色は?数は?台風で枝は折れてなかったか?様々な問いに頭をひねる子どもも出てきた。よく考えると、それぞれ、自分たちの身近な木を見ていないことに気付き始めた。


 「みんなのエノキはまだまだ元気いっぱい。だからこそ、その姿をしっかり見よう。そしてかき表しておくことも大事。画用紙にその姿をかこう!」

と、ここでB4の画用紙を出す。

「え?今?無理だよ。かけない。」

「どうなってたかなあ、外で見たらかけるけど。」

「じゃあ、外に行こう!自分たちのエノキを見てその場でかこう!」

「ほんとに?」

そこで、スケッチペンで描くことを伝える。かたつむりのようにゆっくり線で描くことも。画用紙、スケッチペン、画板だけを持って外へGO!


 子どもたちは外に出ると、下から枝を見上げたり、幹に手を当てて撫でていたり、いろいろな行動をとった。中にはエノキの近くにある登り棒の上にスイスイと登って、そこで画板を広げている子どもも2人いた。

「先生、あの上に○○くんたちがいます!」

思わず女の子が指差して叫んだ。絵を描くにはちょっと無理がある態勢だ。

「ああ、危ないからそこからはおりなさい。」

「いやだ!ここからがよく見える!」

いつもは絵を描くことに興味を示さない2人が意欲を持っていたことはありがたかったが、やはり安全性を考えるとそう声をかけざるを得なかった。やがて二人は、ブツブツ言いながら下に降りた。


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 そして約20分間

「自分たちのエノキの姿をよく見て、形を捉えてえがく」

ということをめあてに一人一人が画用紙にエノキの姿を描いた。

「なんかうまくかけないなあ。」

そう呟く子どもが何人もいたが、私は

「お。いい、いい!このダイナミックさ、力強いねえ。」

「細いところをよく見てるね。幹のこの膨らみも雰囲気出てる。」

「なに?うまくかけなかったから消したい?・・・いいって。色でどうにでもなるさ。ほら、木を見てごらん。枝は葉の陰に隠れてるじゃない。色で葉っぱをいっぱい書くと、隠れて意外といい具合になるよ。」

と、声をかけ回った。要は安心感を持たせることが第一だ。


 また、形の捉え方に助言があったほうがいいかなと思った子どもには、

「こうかくとさらによくなる。」

と一言付け加えるのだ。短い時間でどうにか形は書き終えた。

あと2回、1時間ずつ色塗りをする。(続く)


********************************


今回の写真の数枚は、知人の方の撮影したものを提供していただきました。



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by saibikan | 2015-10-01 06:08 | 4年図工授業 | Trackback | Comments(0)

わたしたちのエノキを描こう1


なぜ、エノキか?
学校のシンボルだから。
なぜ、今年エノキか?
学校は140周年だから。
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なぜ、今エノキか?
写生大会前の表現スキルとして描くのに良いから。
   プラス
夏休み終わりに目にしたあるできごとが、心を打ったから。

以下は、日刊中高メールマガジン(梶原編集長)に先日掲載させていただいた記事をもとに書いています。

*******************************

 8月に台風15号が熊本を直撃した。25日の明け方強風が吹き荒れたが、家の中にいた私は、「ずいぶん前に熊本に大きな災害をもたらした時ほどではないな。」とたかをくくっていた。確かに我が家には何も被害はなかった。

 だが、一夜明けてみると、市内のあちらこちらで倒木や家屋損壊の被害が明らかになった。そんな中、熊本市内のO小学校の樹齢推定140年の大木「おおえのき」(大榎)が倒れている画像をインターネットを通じて目にした。すさまじい強風が吹いたのだろうと想像できた。
 O小学校には、これまで数回仕事で訪れたことがある。学校の運動場にたくましくそびえ立っていた大木の存在は、無意識に記憶に残っている。学校のシンボル的存在の木だということは、訪問者にも一目瞭然だった。それが今回、根元から裂け、痛々しい姿を横たえていたのである。

 しかし私が驚いたのはそれだけではなかった。台風が去った後、その学校の倒れた木を次々と地域の方々や卒業生が訪れ、過去を懐かしみ、「おおえのき」に寂しげに別れを告げられている姿だった。ニュース等でその映像が流れると、いかにその木が、人々に愛されていたかを感じた。多くの人が、木の前に作られた記帳所で悲しみと感謝の言葉を記していた。

 数日後、知人の娘さん(O小学校児童)が、台風の3日後に学校に行き、倒れた「おおえのき」の前で記帳し、帰ってから木の絵を描いたということを聞いた。その絵を写真で見せてもらった。「おおえのき」が、明るく優しい色で元気良く立っていた。現実には倒れてしまった木が、彼女の心の中では今なおどっしりと立っている。そしてそれが形と色によって表現されている。これが絵の良さなのだ。

 ふと、自分の学校のことを思った。私の勤務する小学校にもあれほど大きくはないが、エノキが存在する。我が校は、狭い敷地だけに他に大きな樹木らしきものはなく、自校でもシンボルとなっている。今回の台風では、無事に立ち続けた。こちらは樹齢30年ほどか?実はよく知らない。エノキのことをそう考えたことがなかった。

 わが校の子ども達もどれだけ自分の学校の木のことを知っているだろう。気にかけているだろう。当たり前のようにそこに存在する木。しかし良く考えてみると、シーソーも砂場も、校庭の空間に広がるエノキの枝葉の眼下にある。低学年の頃から、エノキの陰で遊んできたのだ。ジャングルジムや滑り台に登ると、エノキの勢いづいた緑葉に触れることができる。暑い日に汗びっしょりになった時は、その木陰で休んでいるはずである。それほど大木ではなくても、我が校の子ども達に憩いの場を提供し、上から温かく見守っている木なのだ。

 ところで、我が校では2学期には写生大会が予定されている。4年生は校区にあるK神社へ出かけ、大きな画用紙に、心に残る風景を描くる計画を立てていた。2本の大楠の大木があり、広い境内のある場所だ。だが、校外で写生をした経験がない子ども達である。しかも長時間、一つの活動を行い続けることが難しく、常に手立てが必要という実態もある。そこで写生大会の前週までに、図画工作で2時間ほど、形や色のとらえ方や色のつくり方やぬり方について、今一度学習を進めるつもりでいた。いわゆる絵画表現のスキル的な時間として。

 そのスキルを高める時間を、「私たちの学校のエノキを描こう」というショート題材として取り組むことにした。今回、台風による他校の「おおえのき」にまつわる一連の出来事や取り組みを見たことがきっかけになった。その時間は、単に、形や色の表現の基礎(表現のスキル)を学ぶだけでなく、自分たちにとって大切なものを心を込めて描くという情操面の基礎(心情面のスキル)も養いたいと思い、設定したものだ。

 スキル的な学習であるがゆえ、短時間で効率良く進めたかった。しかし、道徳教育的な観点を含んでおり、総合的な学習の時間とも関連していく内容と考えると、2時間では無理と考え3時間扱いで行うことにした。
 2学期が始まって1週間後、台風で倒れた「おおえのき」の写真を提示するところから、授業は始まった。(続く)

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by saibikan | 2015-09-29 05:52 | 4年図工授業 | Trackback | Comments(0)

手作りコロコロガーレ10交流

コロコロガーレもラストの鑑賞の時間。
「鑑賞」と言っても迷路ゲームだから「遊ぶ」ことがまず1番。
前半は、友達と交換しながらとにかくゲームで遊ぶ。
後半は、遊びながら学習シートに友達の迷路の面白さや良さを書き込む。
最後には、コロコロガーレを学習しての振り返りをシェアしたかったが
交流しながら遊びに夢中な姿が続いてたので、「ま、いっか」

Mさんが、うれしそうに私や同級生にして見せたのを、簡単な映像に。



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by saibikan | 2015-07-03 04:55 | 4年図工授業 | Trackback | Comments(0)


アートな授業作りに臨む日々。ICT活用や美術館活用、問題解決学習。思考力と心。基本はアナログ。ADE・ランナー・小学校教師Kanのblog。


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