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共同壁画制作に何が必要か

共同制作指導に本格的に取り組むようになって13年が経とうとしている。
様々な指導法や用具、材料の準備など、実践するたびに必要なものや
必要ことがわかってくる。ここでは、自分で材料などを揃えて行う時の
準備物などを記録しておく。
(アートマイルのような指定された道具ではない場合)

1 キャンバス
 教材用に開発された不織布「スクール・エース」を、2枚重ねして作成した広さのキャンバス。「スクール・エース」とは、10m巻 幅100cm 白色パルプ・ポリプロピレン混紡、0.15mm厚で、ソフトでしなやかな材質。ミシン縫いをしたりや包んだりするなど、布のように使用できる。破れにくく、水濡れにも強い素材。アクリル系の絵の具が着色しやすく、共同制作など行事用の作品や装飾に最適。縦に2枚繋げられることから、幅として、縦は約1.9m、横は5mまで可能である(1本ならば)。

2 絵の具
 イベントカラーやテントアートなど(ターナー)のアクリル系水彩絵の具を主に使用している。円筒の固い入れ物に入っている絵の具である。
 レボカラー(ぺんてる)を使うこともある。レボカラーは、ペットボトルやポリ袋、牛乳パック、クラフトテープ、発泡スチロール、窓ガラスにも着彩可能。安全性の高い原料で、指絵の具や液体粘土の着色によい。感想がゆっくりしており、ローラーペインティングやスタンピング、写し絵、版画遊びにも適している。

3 パレットや水入れに代わる容器、スプーン
 絵の具の入れ物としてトレイやプリンカップなどの容器に移し、少しずつ使ったほうがよい。写す道具としてスプーン、あるいはそれに代わるものを厚紙で作る。牛乳パックなどもいろいろ使える。

4 刷毛・筆
 様々な幅や大きさのものを用意する。個人的な筆を使ってそのままにしておくと固まるので要注意。

5 鉛筆やスケッチペン
 下絵に描く時、また直接描く時に使用。

6 カーボン紙
 別の紙に下絵を描いて転写する場合に使用。

7 ビニールシート
 かなり広めのものが必要。キャンバスを広げても余裕のある広さ。

8 布テープ
 キャンバスの裏打ち用。

9 テーブル
 道具置き場は必要。床に置くと足で踏んだりひっくり返したりして大変なことになる。

10 その他
 新聞紙、雑巾、バケツ、かご、作業洋服(汚れてもいい服)
 
 そして重要なのは、描く場所である。ある程度広げたままにしておけるところがあるとよい。また、どこに展示するのか、最初にそれを考えておかなくてはならない。それによって広さも決まってくる。
 それと活動の人数。広さにもよるが、1度に活動できるのは、十数人までであろう。 制作の流れ的なものは、実践例の記録のページを見ていただくと理解できる。
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by saibikan | 2015-10-26 03:35 | 美術作品・美術館・地域美術 | Trackback | Comments(0)

全校アート完成までの道のり

 日刊中高メールマガジンの連載「子どもたちのわくわくアート」107号に掲載された記事をもとに改善した記事である。

◆140周年記念全校アート

 勤務校は、今年が創立140年目である。創立記念日には、記念式典が行われ、
児童の発表や作品掲示などが行われる。それに合わせて、140周年を祝う全
校アートも制作することになった。ただし、全校アートといっても、ほぼ6年
生の手による企画、制作である。全校児童には、なんらかの形で少しでも関わ
ってもらっての壁画(展示できる大きな絵画)の制作。6年生の卒業記念的な
意味合いも含んでいる。

 6年を中心にした絵画制作に、他の学年もほんのすこし手伝ってもらって・・・
というやり方は、これまで自分が6年担任時に数回実施した手法である。今回
は4年担任にもかかわらず、依頼、相談を受け、自分の経験を生かせるならば、
と承諾した。6年担任と相談し、交換授業を行うなどの工夫をして6年生の子
どもたちとともに制作した。

先日、作品が完成したので、記録としてまとめた。その概要と一部分をここで
紹介したい。

1導入と構想
 9月末。6年生が全員集まった教室で、写真を提示して私は話し始めた。
「体育館のここに、140周年記念の全校アートを展示します。大きさは縦
2m×横4mです。6年のアイデアを生かして描いて欲しいのです。全校にも出
来る範囲で協力してもらえるように。」
 「学校の140周年を祝う絵を多くの人に見てもらうこと、6年が力を合わ
せてプロジェクトをやりとげることが大切です。私はその手伝いができれば、
うれしいです。」

 そのあとはすぐに全員のアイデアを生かす場へと移る。担任ではないので今
回はある程度手際よく引っ張る必要があった。だから
「学校のシンボルであるエノキを描こう。全校のみんなには、工夫して葉っぱ
を1枚描いてもらいましょう。」
ということだけは私から提案した。エノキの他に何を描くか、どこに描くか、
ということは子供たちの考えをその場で出してもらった。
 そして、エノキの他に、校舎、虹、人を入れて、色のついた葉っぱで140
の形を描こうということになった。

 次の時間から、以下のような手順で制作した。学級ごとに交代での作成であ
る。場所はオープンスペースという廊下途中にある広い部屋である。

2 下書き
(1)エノキを大きな紙にざっと下書き。
(2)全校児童に描いてもらう葉の形を6年生全員で描く。コピーして、後々、
   下級生に色つけをしてもらうものとするため。また自分の葉としても色を
   つける。
(3)「自分を一人一人描く。」今の自分はどんな人間なのか、イメージマップ
   を用いて自分を振り返る。B4の紙に描く。

3 転写、制作~主に大木
(1)エノキに色を塗る。
(2)自分の葉に色をつけて切り取る。大きなキャンバスへの貼り付け開始。
(3)「今の自分」を大きな紙に転写。

4 制作~主に人間と葉
(1)地面の芝を塗る。
(2)一人一人の「自分」への着彩。
(3)葉っぱの依頼(実行委員)。全校から集めた葉っぱを枝に貼る。
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5 制作~校舎と虹・背景へ
(1)校舎と虹を描き始める。(実行委員)
(2)背景の空を塗る。(交代で)

6完成、そして展示
低学年が描いた葉の中にあった紅葉を選び出し、140の文字を作った。はっき
りとは見えづらいが、かくし文字のように並べてはり、完成した。「できた!」
の声があがった。思わず拍手も。

次の日完成した絵を壁に貼った。横を通る低学年が「できてる!」「すげえ」と
思わず声を上げていた。そして「あ、僕の葉っぱがある!」とうれしそうに話す
姿も。

夕方になり、作品は実行委員会の手で体育館へ。入り口の上のテラスの手すりか
ら展示された。140周年記念をお祝いするためである。
学校の創立記念日は10月23日。その日に140周年記念式典が行われる。全
校アート「140周年を祝うエノキと私たち」の絵は、にぎやかな表情で、お祝
いの瞬間を温かく見守った。

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by saibikan | 2015-10-25 18:18 | 6年図工授業 | Trackback | Comments(0)

BTF2の2015年10月21日

2015年10月21日がやってきた。
そう、Back to the Future2 のあの日。
これに合わせて懐かしい映画を見ないわけにはいかない。
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1989年に描かれた26年後の未来は
以下のようなものだった。

・空を飛ぶ車、スカイウエイ
・若返りの整形
・大きなディスク盤
・自動靴紐
・袖が長い服ー自動サイズ調節
・ポケットをたらすのが流行
・弁護士制廃止
・3D立体映像看板=Jaws
・自動ウエイター
・ホバーボード
・服の乾燥モード
・カブスがWシリーズ優勝
・指紋で即身元照合
・指紋認証家庭用自動ドア、ノブなし
・音声指示テレビ、多重画面
・犬を自動で散歩させるマシーン(ドローン?)
・1秒で膨らむ冷凍ピザ
・グラス携帯
・富士通社長とFaceTime?

今の時代に現れてきているものもあり。おもしろい。
さすがにまだ車が飛んで走る道はまだないが、何年後かな。



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by saibikan | 2015-10-25 13:27 | 情報(番組・メディア・映画) | Trackback | Comments(0)

ごんぎつねの課題作りの授業

4年国語 「ごんぎつね」1次3時 (2時は意味調べ、漢字練習をした)

この授業のねらいは「課題づくり」である。

そのために、本時の骨格を以下のように。
1 感想と疑問を伝え合う。
2 最も知りたいことや読み深めたい疑問について考え、話し合い、課題を決める。
3 課題を共有しながら、単元を通して学び読み深めのゴールとなる共通課題を決め、
  学習の見通しを持つ。

さらに具体的な授業の流れ(学習活動)としては次のような流れ。
(1)本時のめあてを確認する。
(2)初発の感想を個人で読み、数名全体の前で発表。
(3)各班(4人)で感想を伝え合うとともに疑問を出し合い、課題を決める。
(4)班ごとに1番追求したい疑問(班の課題)を発表し、どの場面に主に関係あるかを確認する。
(5)全体を通して追究するクラスの課題を決定する。
(6)単元の見通しを持ち、本時を振り返る。

(4)で、各班から絞られて出てきた、疑問(個人や班の課題)は以下の通り。
・なぜ、ごんはイタズラばかりしたのか。
・ごんがうなぎをぬすんだのに、兵十はなぜ追いかけなかったのか。
・兵十のおっ母は本当にうなぎを食べたかったのか。
・兵十のおっ母はどんな人か。
・ごんはどうしてつぐないをしたのか(いわしやくりやまつたけを持って行ったこと)。
・加助はなぜ神様の仕業だと言ったのか。その時のごんや兵十の気持ちはどうだったのか。
・兵十はなぜごんにあやまったのか。
・ごんの気持ちは兵十に届いたのか。

全体に出していくと「え?」というつぶやきが出ることもある。
例えばある班が
「ごんはどうして恩返しをしたのか?」
と言った。すると
「恩返しじゃないんじゃ?」
と声が飛んだ。
「恩返しってどういう意味?」
「じゃあ他にいい言葉は?」
とちょっとやりとりをして、教科書をめくっていた子どもから
「つぐない」が出てきて修正された。

またある班に対しては
「兵十はごんにあやまった、ってちがうんじゃない?」
と切り返す子どももいた。ただしこの時は時間もなかったので
それを表す部分の解釈は、後に回すこととして、
とりあえず、黒板には残しておいた。

これらをもとに、読み通すためのクラスの課題を二つ決めた。
◯ごんと兵十の二人の気持ちが、場面ごとにどう変わって行ったか。
◯最後には、ごんの気持ちは兵十に届いたのか。
ふたつめの課題について、今の時点でどう思うか子どもたちに聞いてみた。
 届いた 21人  届いていない 5人  わからない  5人
理由は問うていない。
「気持ち」が何を表すのか「届いた」とはどういう状況なのか
これから学習しながら明らかになるだろう。
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《授業の成果》
・少人数グループ(4人)でよく話し合っていた。
・疑問(個人や班の課題)が絞られ、また多くの場面に渡って出された。
 場面ごとに読み進める場合の、1時間の課題としたい。
・全体の課題として大きな柱もできた。
・兵十とごんという二者の視点から物語を捉えることができた。

《授業の課題》
・話し方、発表の仕方など基礎的な技能が身についていない。
 話し合いに参加しない(できない)者がいる。手立てが不十分。
・めあての中に3つのことを示したので、分かりづらい子どもがいただろう。
 シンプルに「課題を作ろう」でよかった。
・感想発表を時間短縮のため一部の子どもにしたがやはり全員で共有化したい。
 感想の内容をもとに班作りを行っておけば、班の話し合いは短縮されるし、深くなる。
・板書が妥当だったか?計画性があまりなく、このような書き方はどうか?
 サークル的な図、黄色線の太すぎ。また、どうしても最後は雑になる癖が出る。
・教師的な課題を一つ付け加えてしまったこと。
・個人レベルの課題を明確にし、表示するような工夫が必要。
・学習シートの早急な作成。

日常の授業、しかも教材研究を十分にしないままの授業だと、かなり粗が出る。
今回もそうだ。子どもに力をつけるためには、自分を常に振り返らねばなるまい。


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by saibikan | 2015-10-24 15:34 | 国語授業 | Trackback | Comments(0)

140周年記念全校アート完成


全校アートが完成。とりあえず写真を。
今日が創立記念日。
完成写真と書き始めの時のもの。
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by saibikan | 2015-10-23 05:59 | 6年図工授業 | Trackback | Comments(0)

ごんぎつねの世界に浸る範読

ごんぎつね1次1時


単元名・教材名を板書し、教師の範読。全員同時に同じ空間で「ごんぎつね」に出会うのは初めての時間。
「鉛筆を持たない。辞書もいらない。教科書だけを開きましょう。そして先生が読むのを聞いてください。」

表現をあまり強調しないように気をつけつつも、自分自身の心を瞬間的に登場人物の心に切り替えながら訥々と読んだ。途中から子ども達が話の世界に入っているのを感じた。あの賑やかな子ども達がシーンとなって教科書の文字を追っている。

「これは読み間違えたらいかんな。」

不思議な緊張感が自分の中に生まれた。そんな雰囲気でも、子どもの中に、くすっとか、ええとか、ははっとか、ちょっとしたつぶやきはあった。しかし静かな雰囲気の中での範読は続いた。


途中から1番前の子どもが、顔を上げて私の顔をじっと見ている。私はたまに彼に視線を向け、語りかけるように読んだ。しばらくすると、彼はふっと思い出したように本に目をやっていた。2、3度同じことを繰り返し、長く見上げていた後に、視線を下に戻し、どこだろう?と文章を探っているのがわかった。
私は1度だけ読みながら、読んでいる部分を彼の教科書の上に指差すと、安心したようにページをめくっていた。彼はその後も何度か私に視線を向けた。個から受ける別の緊張感を感じた。そんなこともあったからか、いつもなら机の間を歩きながら読むのだが、今日は前で動かずに読み続けた。読みながらラストシーンが思い浮かぶと、少し自分の感情が高ぶるのを感じた。こんな気持ちになるのは我ながら「珍しい」と思いつつ、音読しながら冷静に読むように努めた。

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最後の一文を読み終わると、静寂の後「はぁー」というようなため息と「かわいそうだ」のある子どものつぶやきのあとは、いつものように近くの仲間とピーチクパーチク話し始めたが、まちがいなく「ごんぎつね」の話のことを口に出していた。


「ノートを開いて。鉛筆を持って、最初の感想を書いてね。」

条件付けは何もない。しいてあげれば、3行ぐらいは書くこと。
かけない子どもとは会話をした。そして「今話したことを書けばいいんだよ。」と言った。   1時間目はそれだけである。


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by saibikan | 2015-10-18 05:28 | 国語授業 | Trackback | Comments(0)

ごんぎつねの学習も6代目に

4年生を受け持つのは、6回目。国語での「ごんぎつね」を学習する子どもたちも6代目になるということだ。今年の「ごんぎつね」も数時間すぎたのでそろそろ記録を少しまとめておきたい。

私は国語教育研究会の人間ではないので、自分の指導が本質に沿っているかどうかわからないが、国語の幾つかの単元は、教材によっては丁寧に計画的に授業をする。その一つが「ごんぎつね」である。この教材を授業をすることは好きである。理由は以下の4つ。

1 純粋に、私にとって話が心に残る。新美南吉さんの物語に魅力があるのだろう。挿絵も魅力的だ。画家のかすや昌宏さんの挿絵がごんのイメージを膨らませる。絵本としての魅力が教科書に現れている。
2 目の前の子どもたちもいつの時代でも興味を持つ。授業も子どもが乗ってくる。特に、国語はあまり好きじゃないというやんちゃ坊主たちが、ごんと自分を同化して読み進めたり考えたりするところが面白い。
3 新規採用2年目の時、「ごんぎつね」と出会った。ただし、それは「音楽劇」である。5年担任だった当時「学習発表会」の出し物として、隣の主任担任から提案されたのが「ごんぎつねの音楽劇」。子どもたちはすでに4年生で学習していたのに私一人が学んでおらず、劇のために自分一人で「ごんぎつね」を読んだ。その時の出会いが強烈である。


「ごんぎつね」は先行実践が多く、授業研で何度も他人の授業も見た。自分が困った時には参考にする。しかし、あまり細かいところを追求しすぎると、子どもの何人かはお話から離れていくなあと感じている。もちろん、行間読み、根拠を問う、討論する、と言ったことは大事であり、必要である。私自身も取り入れている。
授業である以上、単元としてつけたい力があり、それに向かってどう手立てを打つか、ということは授業者として当然あるべき姿だろう。でもあまり大上段に構えすぎないようにと、最近は自分に言い聞かせている。

この話は、本来は読み浸るだけでもいいぐらいだ。十分お話の世界に入り込ませ、その上で感じたことをもうちょっと深く読み深めさせようという気持ちでやっていこう。また、理解の難しい子どもたちもそれなりにこの物語の良さがわかり、授業が面白かったなあ、と思ってくれたらいい。物語の教材の授業では、大切なことは抑えつつ、子どもたちと語り合えるような授業、子ども同士が語り合えるような授業をしたい。

記録も、自分の指導法の向上というより、今の子どもがこの教材をどうとらえるのだろうということに興味がある。そんな記録を取っておきたいが、そうなれば公には出せない部分もある。ここではあくまで、全体的な流れと記録程度であるが、自分の中ではもうちょっと詳細な部分を作ろう。
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by saibikan | 2015-10-17 09:27 | 国語授業 | Trackback | Comments(0)

私たちのエノキを描こう4

以下は日刊中高メールマガジンの連載「子どもたちのわくわくアート」106号に
掲載された本文の後半を参考にした記事である。
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☆私たちの学校のエノキを描こう4

 絵を描き始めたら、その後は黙々と・・まではいかないが(相変わらず
おしゃべりは多い子どもたちである)、色塗りに集中する姿があった。
あまりにも早く「できた!」という子どもとは、絵を介して対話をしながら、
さらに工夫するよう促した。

しかし、子どもなりに「終着駅に着いた。」と思っている時に、あまり言い
過ぎても、満足度がトーンダウンしてしまう。だから、ある程度塗り上がった
らよしとした。それにこの「エノキの絵」は、もともとスキルを高めるために
設定した時間である。
「描きたい!という意欲を高めること。」
形のとらえ方、色の使い方の基礎を学ぶこと。」
対象物に対する感性が働き、心情が豊かになること。」
の3つが達成できれば良い。
それが、この後の地域の写生画に生かされることが大事である。

2時間かけて、全員分の「エノキの木」の絵の着彩が終了した。
今回は、ラストの互いの鑑賞の時間はとらずに、自分の絵を見て
学習の振り返りをした。ほぼ全員がこの学習を「楽しかった」と言った。
着彩の授業後には、すべての子どもが「色の工夫もできた。」と振り返った。
エノキの学習をして」の学習の記述感想には、自分なりの工夫が多く書かれ、
エノキをよく見つめている言葉もあった。
一人の感想を紹介する。

「エノキをかいていた時にえだがたくさんあってにぎやかだな、と思いました。
色をぬる時には、木はいろいろな色をしていたので、こいのやうすいのをいろ
いろつかいました。
できあがってから絵をみたら、葉っぱどうしがおしゃべりをしているように見
えました。」

放課後に子どもたちが帰った後に、全員のエノキを床に並べてみると、すべて
の木が楽しく揺れて喋っているような、そんな錯覚にとらわれた。(終)
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by saibikan | 2015-10-16 05:18 | 4年図工授業 | Trackback | Comments(0)

私たちのエノキを描こう3


 以下は日刊中高メールマガジンの連載「子どもたちのわくわくアート」106号に
掲載された本文の前半を再編集した記事である。
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☆私たちの学校のエノキを描こう3

 線で描いたエノキは実に個性的だった。一人一人の表し方の違いをずっと眺め
ていると面白い。4年生とはいえ、発達段階も個々によって違う。まだまだ写
実的に捉えらえない子どももいる。そういう子どもの絵も認めつつ、着彩指導
に入る。

 色を塗る授業では、3つの工夫を行った。

1 iPadに保存している絵の具の使い方の基礎・基本のビデオ映像を、デジタルテレビで見せる。
2 チョークと絵カードを使って板書を行う。
3 教科書にある「木の絵」の部分をiPadで撮し拡大してみせる。

1について
 1学期に見たビデオ「水彩絵の具使い方?正しく使って楽しく描く?」は、今回
も子どもにとっては、十分に役立った。すでに彼らは、映像内の話し手が私で
あることを知っている。
 「いつもの先生の声と違うよね。」「そうそう、色を広げるには10円玉だっ
た。」「あ、筆のバスタオル(筆拭き用のぞうきん)を忘れた!」
 子どもの反応や姿から、以前学習したことを思い出していることや、絵の具や
パレット、筆の使い方の基本を意識していることが読み取れた。
 この映像は、ネット上でも公開している。youtubeを使えるところならば、イ
ンターネットを通じて見せることも可能だ。
  ★水彩絵の具の使い方by Saibikan
   (https://www.youtube.com/watch?t=9&v=Oaf7m8pB71A)

2について
 映像は時間とともに流れていくので、大事なことは、板書でも残した。
パレットへの絵の具の出し方、筆の使い方。木の幹の塗り方や活用する色の種
類などに関する絵カードも示した。様々な手法で描いた色付きの葉カードも、
技法の説明はしなかったが、数枚黒板に貼っておいた。
「あの葉っぱ本物みたい。」「あの葉っぱが好きだな。」
 実は、この絵カード、本校の図工準備室の中に眠っていたものを夏休みの間に
発見したもの。きっと以前この学校にいた先生が作られたものであろう。すぐ
れものなので、活用させてもらった。
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3について
 ある教科書会社の絵を数枚、3・4年下(4年生になった時使う教科書)
掲載されている作品を参考作品として、デジタルテレビで提示した。
教科書は様々な絵が同時に載っているが、切り取って提示することで、
クラスが同じ絵に着目してそれぞれの絵の良さを共有できる。これは、
子ども達の目を引いたようである。
 次々と写し出される木の絵を見て
「こんな木でいいの?」「おもしろい!」「色がすてきだ。」
写実的な絵を描かねばならない、的な意識があったのだろう。
それが打ち砕かれた喜びがひしひしと伝わって来る。
「いいんだよ。もちろん見たままの色を作ることは大切だが、
感じたままの色を使うのも構わない。」

 ここまでくると、子どもの手はうずうず。
「早く塗りたい!」
私は笑いながら
「そうだね。じゃあスタートしようか。」
子どもの手は早速、絵の具に伸びていた。 (続く)

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by saibikan | 2015-10-15 05:30 | 4年図工授業 | Trackback | Comments(0)

だれもが関わり合えるように2

4年国語 だれもが関わり合えるように「手と心で読む」

【資料を分類・整理する方法】

教科書において、調べたことをカードに書き出し、3つに分けるという方法が述べられている。私は「付箋紙」と「Yチャート」(シンキングツール)を活用し、資料の分類・整理を行った。
 *教科書はYがひっくり返ったような形である。

分類する3つの柱は、子ども自身が課題に沿って自分なりに柱を立てた。
上手く立てらない子どもには、「教科書を参考にする、友人に尋ねる、教師にアドバイスを求める。」などの方法をとらせた。もちろん、内容によっては4つや5つも出てくる場合もあるが、分類するという方法を学ぶため、あるいは資料を取捨選択したりまとめたりすることで思考するという経験をさせるため、あえて教科書に合わせて3つに制限した。

付箋紙は約7cm四方の正方形の形。ある程度の文が書け、絵を入れても書き入れられるぐらいのもの。集める情報を10枚あとした(あるいは少し超えても良い)。
YチャートはB4の用紙を縦にした。そうすることで、自分の机上でも整理がしやすいからである。

整理が終わった子どもにはこれをもとに発表の順番も考えさせた。
そうすると、番号をつけたり並び変えたりして思考をしていた。
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なお、シンキングツールは、この夏、関西大学で黒上教授に学んだことを参考に作成したものである。
思考を視覚化するという点で有効である。今後、他のツールも活用したい。
シンキングツール〜考えることを教えたい〜



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by saibikan | 2015-10-14 06:45 | 国語授業 | Trackback | Comments(0)


アートな授業作りに臨む日々。ICT活用や美術館活用、問題解決学習。思考力と心。基本アナログ。ADEでランナーでもあるさいびかんのblog。


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カギコメ様 了解です。..
by saibikan at 21:11
カギコメ様 コメントあ..
by saibikan at 21:09
Y様 こちらこそ、..
by saibikan at 17:18
「全員でゴール」たしかに..
by saibikan at 08:15
新年度、私も同じところか..
by ゆい at 08:56
西尾さんにここまで丁寧に..
by 村上 at 17:30
いじめを受けたことがある..
by saibikan at 14:02
どういたしまして。うれし..
by saibikan at 04:31
初めてではないと思います..
by saibikan at 21:28
こんにちは! はじめま..
by 和 at 15:23

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