新学期2日目の朝の指導「挨拶」

新学年の新学期の2日目。子どもより早く教室に来て窓を開けた。そして教室のドアの後ろの鍵をしめて前を開けた。その後板書。

1 教室入り口で、立ち止まってあいさつをしよう。
2 窓が開いているか確かめよう。
3 ランドセルの中の教科書・ノートは、すべて机の中に入れよう。
4 ランドセルは後ろの自分の場所に置こう。
5 手さげ袋は教室横の番号が書いてあるフックにかけよう。
6 提出プリントは前に出そう。
 *すべて終わったら外に遊びに行こう。
 *8時15分には着席してください。全員で朝の挨拶をします。
  (朝の活動の始まりは8時20分)

そして私は教卓の前で子どもを待つ。児童昇降口の開錠は7時30分と決まっている。その時間が過ぎてしばらくすると第1号がやって来た。
「おはようございまーす!」
駆け込んでくる。そりゃそうだ、早く来る子どもは元気がいい。外で遊びたいのだ。

「おはよう!よく来た。1番目だね。名前は?」
と言ってまずは1番目に来たことを褒める。
そしてもう1度廊下に出てもらう。
「立ち止まって先生とあいさつをしましょう。名前も言ってね」
と私は黒板前に立って、子どもと向かい合い、
「おはようございます。」
と深々と頭を下げた。子どもはびっくりしたように
「あ。お、おはようございます。〇〇です。」
と礼をして教室に入る。
「黒板を見てね。」
と声をかける。しばらくじっと見て、教室を眺め
「窓は開いてます。」
と言うので
「今日は先生が開けました。明日から、もし開いてなければ開けてね。」

とお願いする。


その後続々とやって来る子ども達に同じ指導をしていく。名前も確かめて誰が来たかを私はメモしていく。
外に遊びに行こうとする子どもが、後ろのドアを開けようとするのを静止。
「全員が登校するまで後ろのドアは開けないでね。」
そう言って前のドアから出させる。時々、外に遊びにいく子どもが
「立ち止まって挨拶するんだよ。」
と登校して来た友達に声をかけて遊びにいく。中には教室内に残って、入り口の様子を観察している者もいる。

8時の時点で約3分の2が登校。全員は来ていないが、私は職員室に戻った。
「これから来る人にも教室の入り方を教えてね。」
と教室に残っている人に伝えて。
職員室に戻った理由は、
「同僚の先生たち、特に同学年の教師に挨拶をするため」
である。私はこの日は早く出勤した(教頭先生と同じぐらい)。早く来た先生たちとは挨拶したが、同学年の先生たちはまだ来ていなかった。その時間なら来てるはず、と言うことで職員室に戻って、挨拶をし、会話をし、打ち合わせをした。

そして8時10分に再度教室へ。なんと、ほとんどすわってるじゃないか。びっくり!


「うわあ。早い!もうみんな戻って来たの?しかも座っている。約束の時間まで後5分もあるのに。素晴らしい!」

と褒めまくった。そして朝ごはん食べて来た?とか、昨日はなんを食べた?とかたわいもない話をしていると、教室の中に笑いが起こる。
やがて8時15分。まだ二つの座席は空白。
「まだ来てない人もいるんだね。誰だっけ」
と私が問うと
「〇〇くんと〇〇くん」
「あの二人いつも遅いんだよ」
「よく遅刻する」
と教えてくれた。するとちょうど、そのうちの一人が、教室後ろから入ろうとしたが空いてないので前から入って来た。びっくりしたような顔をして戸惑っているので
「おはようございます。立ち止まって挨拶しよう」
と同じように指導し、
「よく来たね。待ってたよ。」
と、頭に手をやり、声をかけた。


その後すぐ最後の一人が、廊下に姿を見せた。中を見て急ぎ足で入り口の前に来たものの・・・ランドセルを背負って、引き出しを抱えたまま、室内に入れずモジモジしていた。
「あいさつだよ。立ち止まって。」
やや強い口調のクラスメートの言葉にじわっと涙ぐんだ。
私は
「泣かんちゃええ」
と方言で声をかけると、
「よう来た。間に合っとる。心配せんで教室入ろう。」
と肩を両手で叩いてハグし、
「でも、挨拶はしような。」
と目の前で気をつけをして
「おはようございます。」
と声をかけた。蚊の鳴くような声で
「おはようございます」
がかえって来たので、
「よし。全員揃った。いいぞ。今日も欠席なし!」
とみんなの方を向かって叫んだ。そして、振り返ると小さな声で
「明日は今日より3分早くおいで。」
と声をかけ、後ろのドアの鍵をかけるように頼んだ。

「全員立って。おはようございます!」
「おはようございます!」
元気っぱいの挨拶で2日目もスタート。その前に、朝のひと時の中でも、小さなドラマはあった。

**********************************************

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今でも朝、私が教室にいると、立ち止まって「おはようございます」と挨拶をする子どもたちです。

私がいなくても、教室に向かってできる子どもたちもいます。

学校は子供達の笑顔と元気な挨拶があってこそ、生き生きとする場所。

それを実感している毎日です。

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# by saibikan | 2017-04-30 03:48 | 学級づくり | Trackback | Comments(0)

14日間 授業ができた喜び

4月も終わろうとしています。授業日数は14日。嬉しい事です。
昨年の4月は、5日しか授業ができませんでしたから。
1年前の4月、地震後の学校は、避難所運営に四苦八苦の毎日でした。
私も時々当番として、泊まりに行っていたのを思い出します。
しかし、学校から行政に運営の主導権が移り、
遠方から来てくださった方々、自衛隊の方々のおかげで
次第に落ち着いていく避難所でした。
それでも揺れは毎日のようにあっていました。
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今年は、子どもたちも学校で落ち着いて学習しています。
今、4月の学校の様子を振り返っています。





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# by saibikan | 2017-04-30 03:34 | 熊本地震 | Trackback | Comments(0)

わずかな時間の掃除指導(学級開き3)

学級開きも、教室移動と「自己紹介」「聴くこと」の話で30分が過ぎた。ここまでくると話をよく聴いているので、残り10分間、掃除指導を入れた。

「全員、自分の机・椅子、近くの床を綺麗になるよう拭いてください。終わったら教室の中でまだ拭いてないところを拭きますよ。」


私が3つのバケツに水を汲んで、置き、雑巾の絞り方を手で示す。

そして10人ずつ分かれて雑巾を濡らして絞らせた。

それぞれが自分の机の周囲を一生懸命拭いていた。
「おお、頑張るなあ。」
「先生もう終わりましたよ。あっちを拭いていいですか?」
「いいとも、自分のところ以外を進んで掃除しようとする君は立派だ。」
「私はこっちを拭きます。」
子供達が次第に真ん中から周囲へと移動して床を拭いている。
「素晴らしい、素晴らしい」


しかしよく見ると、床の目に沿ってない子供がほとんど。机があるからそうなるのだろう。

「お!〇〇さんは床の拭き方がわかっている!」
と叫ぶと、みんなが一気に注目。
「こんな風に床の板の目に沿って拭ける人が本当の掃除上手だ!」
するとみんなの拭き方が変わった。

床の目を意識して拭き始めた。


最後は雑巾の掛け方の方法を伝え、その場で一人一人指導。

いつものように、自分の番号のところに二つ折りをして、名前が見えるように。

そして洗濯バサミで止める。

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毎年の雑巾写真を横に掲示。


さらに、そのままになっていたバケツを

「誰かバケツを片付けてくれる?」
と言うと、さっと動いてバケツの水を捨てて片付ける数人の子ども。
「素晴らしい!進んでやれるし、素早く動く。4年生はさすがだ。」


教室での初めての1時間で、いろいろできました。
素直でとても可愛いです。自分の思いをぶつけてくる最上級生もそれなりにやりがいがありましたが、こういう素直な子供達をどこまで伸ばせきれるか、楽しみです。


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# by saibikan | 2017-04-18 04:51 | 学級づくり | Trackback | Comments(0)

聴く=耳+目と心(学級開き2)

新学年初日学級開き 

自己紹介の続き


「それにしてもみんなはちゃんと先生の話をよく聞いているね。素晴らしい。さすが4年生。」
というと、またにっこり。
「聞くって大事なんだよね。人の話をしっかり聞くことで、いろいろなことがわかる。話す方も聞いてくれることでしかり話そうという気持ちになる。今の君たちの聞く態度を見て、先生も嬉しい。」
続けて
「ところで『きく』という漢字を知ってるかな?」
と尋ねた。
「知ってる。門構えに耳」
と何人かいうので
「おおーよく説明できるんだね。」
と言いながら
「聞く」
と板書した。
「なぜ、こんな字なのかな?」
「耳で聞くから」
「さすが!そうなんだよね。耳で話を聞くからこんな字。でもね、『きく』って他の漢字もあるんだ。」
「へえ」
「4年生でには難しいけど、みんながとてもよく聞いているから特別に教えよう。普通は教えないんだけどね。特別だ。」
そう言って
「聴く」
と書いた。


「4年生にはぜひ、このような聴く力をつけてほしいな?」

と言うと一瞬キョトン。ここはこちらで引っ張ろう、と
「耳だけでなく、耳 + 目、心で」
心が隠れていること、目が横になっていることがわかって、なるほどとうなずく。

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「耳+目と心で聞けるようになると、自然と姿勢も良くなるんだ。」と言うとピッと体をまっすぐにする子どもたち。何と素直な子どもたちだろう。何だか本当に話すのが心から楽しくなった。

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# by saibikan | 2017-04-17 04:33 | 学級づくり | Trackback | Comments(0)

4年学級開きは今年も折句で(学級開き1)

今年は桜の花が咲いている中、始業式の日を迎えた。

今回は4年生の担任になった。素直で可愛い役30人の担任。

支援学級から交流できている二人を合わせて30人。

去年より10人少なく教室が広く感じた。

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始業式後、旧教室で移動を待つのに十数分。ようやく新しい教室に移動すると、素早く自分でいい席に座ろうとする子どもたちが数人。ああ、よくある風景だと思いながら、全員廊下に名簿順に並ばせた。その後、番号順に座らせていく。そしてランドセルは後ろへ、ボックスは廊下へ。他のものは机の中へ。

そして挨拶。
「担任の西尾です。よろしくお願いします。」

その後いきなり、今年もまた教室で「ソーレパン」をやってみた。してみせるとすぐわかったよう。
「ソーレ言うたび拍手が増えてる。」
言った子供に
「さすが!よくわかったね。みんなもやってみよう。」
目を見て笑顔で一生懸命にやってる。それでも1回の拍手を30人で合わせるのは難しい。そんな子供達。でも一生懸命さが伝わる。わずか2回が最高記録。
「はじめてなのに、2回も揃った。すごい。4年生だから、4月のうちに4回できれば素晴らしい。」
そんな言葉に、失敗した子供がほっとした顔をする。これはさらっと言ったほうがいいな、と思って自己紹介へ。学級の実態を見て、無理な時はしつこくしないことも大切。


担任紹介は折句。去年、就任式で僕がやったことを何人か覚えていたので、今回は「4年生バージョンで」と前置きして始めた。最初から黒板に名前を書き、文字を一つずつさしながら話していく。


ニコニコ笑顔の先生も
しかる時には、えんま様
思いでいっぱい作りましょう
楽しくみんなと話して笑って
まじめに授業で力をつけて
厳しく優しく育てます


聞いていた子ども達が「うまいなあ」とつぶやく。(サンキュー!)
「そうか、ありがとう。嬉しいよ。先生も頑張って考えた甲斐があった。」
と言うと、にっこり笑顔が帰ってきた。だからこちらも
「人から褒めてもらうと嬉しいもんだ。」
と笑顔で返した。

「みんなも同じように自分の名前で考えてね。」
と付け加えると
「え!?」
と一瞬顔が引きつる。
「お家の人と一緒に考えてごらん。楽しいもんだよ。」
と言って、今回は特に宿題ということではなく、ここでさらっと終わった。まあ、タネを蒔いた程度である。のちに芽がでる。

*****************************


 ★随分前に、「しおたに まき」という名前で折句を作って学級開きをした、という同じような内容の記事を投稿したことがあります。実はその名前の中にも、読者に対する謎かけがありました。分かる人にはわかるでしょう。

*今年は学級通信をよく書いています。このブログも、やや学級づくりのカテゴリーが多くなりそうです。


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# by saibikan | 2017-04-16 04:10 | 学級づくり | Trackback | Comments(0)

担任が決まってする事 2017年度版

担任が決まってすること2017年度版 作成者:西尾環 にほんブログ村 教育ブログ 小学校教育へ

このシリーズもまめてやがて10年近くなる。担任が決まってから、始業式までに担任がしておかなくてはならないことを思いつくまま書き出したものである。毎年4月になると、前年度の内容を見直し、改善を続けている。私は、1年前に職場が変わり、今の学校なりの必要なこと、不要なことが見えてきたので、さらに改善、整理した。昨年度は、すぐに大地震があり、また違った面から年度始めの項目も加わっている。本年度はチェック用の枠も項目の頭に入れた。

《学年集団・学級担任での準備と共通理解》
□1 学年主任を中心に挨拶と自己紹介(当たり前のことだが、チームとしてやっていくので互いのことを知ることは必要。特に主任は、教育の基本姿勢を伝えるべきである。また雑談の中で、それぞれの考え方や良さを心に留めておこう。)

□2 担任学級児童確認(クラス替えがあっている時は、カードを整理しながら男女の人数比や名前を確認する。学校によっては一覧に綺麗にしているところもある。現任校は、前年度末に前担任がクラス分けをデータとして残し、さらに教務主任がそれを今年度用に作り変えているのでありがたい。スムーズにいく。教頭先生や給食室とも担任レベルでも人数確認を取っておいたほうが良い。)

□3 児童情報収集(持ち上がりなど前担任が近くにいれば直接聞く。また支援学級等との交流児童がいれば支援学級担任との基本姿勢ぐらいはやっておいたほうが良い。さらに通級教室へ通っている児童がいれば相手校と1度は連絡して電話ででも話す計画を立てておくべきである。これも最近は、児童写真を含め前年度からの引き継ぎがなされる学校が多いので、中身の濃い収集が可能。本校で年度末に管理職がすべての担任と対話をして児童の情報収集をされているところが素晴らしい。)

□4 児童ゴム印分け(長く使っているのは目詰まりしているかも。布テープや爪楊枝でゴミをとらないと、文字がつぶれてみえない。そして並べながら、氏名を読み上げたり、試し押しをしながら、名前をぶつぶつ言う。意外とこういうことで、少しずつ事前に名前が頭に入ってくる。)

□5 教材決め(テストやドリル等。ノートも。複数学級なら、これを学年で話し合いながら決める。選ぶ基準は、「子どもの実態に合っているか」「学力が身につくものであるか」「低学力の児童にあった配慮がなされているか」「評価や採点がしやすいか」「テストの前や後のフォローがある内容か」などなど。どれを重視するかで、何となくそれぞれの先生の教育観や学年主任の考えが分かる。)

□6 補助教材の届/承認願いの提出。(使用届と承認願いは種類が違う。使用届は学年によって制限額が異なる。社会副読本などは承認願いになる。これはすぐに出すこと。)

□7 社会科見学旅行の大まかな案と予約。(日程を決め、見学先に予約を入れる。前に行ったから、という考えだけでなく、新しい学習内容、教科書を見て、それに沿ったものにすることが必要。人気のある場所は早く押えるべき。またこの日のこの時間から予約スタート、という場所もあるので事前調べは重要。貸切バスを利用する場合は旅行会社へも連絡。熊本県の場合、地震の影響で以前とは見学できない場所もあるので要注意=通潤橋は上には登れない、熊本城は見学不能など。)

□8 名簿作成(まずは氏名だけの一般の学級名簿。場合によっては各教科の評価用も作成。最近はデータ化されているので、前年度の名簿をもとにできる。エクセルやナンバーズで作っておくと良い。交流学級児童がいる場合は、名簿にどう入れるか、学校ごとに違うので、共通理解を図っておく。後に、住所や生年月日も入った名簿を作成。教務主任が作ってくださる本校は、ここがとてもスムーズでありがたい。ただし、データは一つずれると、すべて誤りになるので、担任で確認することを忘れてはならない。)

□9 出席簿、健康観察簿氏名印打ち(学校によってスタイルが違うので教務主任や養護教諭の指示を確認する。特に出席簿は公簿であるので要注意。休業日の書き方など例を熟読すること。学級閉鎖の場合どうなるのか?事前に知っておくとためになる。ちなみに学級閉鎖は出席停止扱いである)

□10  導要録分け保健関係書類確認(要録にはとりあえず、個人情報があるので確認。前担任がいない時などは、指導要録に書かれていることがある程度の情報源となる。もちろん前年度の担任がいれば、時折必要事項は聞いておく。様々な角度から。保健関係書類では視力などを確認していくと良い)

□11 教室を見て掃除(現場に行けば、机椅子の数や棚の配置、掲示板、フックなど、またその教室独自の道具のある・なしが分かり、なんとなく学級経営のイメージがわく。すっきりした教室でその後の準備をしたい。)

□12  学級経営案のイメージ化(校長の方針を元に、自分の方針や目標を持つ。もちろん子どもの実態からスタートすることも忘れない。きちんと書かなくてもメモ程度は必要。学校で経営案のスタイルが分かっていれば、それに当てはめて書くこともできる。)

□13 教室の教師用机の道具を揃える(はさみ、のり、テープ、・・・教室にあるものと、事務室からもらえるもの、自分で持ってくるもの、の区別をしておく。自分のものは名前を書いておかないと後でわからなくなる。私の場合、付箋紙、クリップ、定規、スタンプなども必須。)

《教室設営》

□14 かばん棚・靴箱に名札(シールやテプラを使用。中にはビニルテープに名前を書いてカッター板で切り貼る場合もあるが、靴箱のビニルテープはやがて砂がたまって剥げる場合がある。番号のみ、あるいは貼らない学校もある。名前があると、最初から迷う子どもは少ない。また整理できていない子どもが誰か、すぐわかる。始業式の放課後一斉にする学校もある。)

□15 黒板貼付け磁石名簿づくり(授業や学級活動その他で色々使える。3セットあればさらによし。テプラとラミネーターと磁石があることが理想。私は児童机用と、授業用と、学級活動用の3種類作ることが多い)

□16 教室黒板常時掲示用磁石シール作成(その日の時間割の123456とか、教科のカードとか、他に必要なもの。これは案外それぞれの先生が持ち歩いているものだ。学校によってはすでに常備されていたり、他の掲示板があったりする。)
 
□17 ぞうきんがけやフックの確認(すぐに使えるように。番号シールをつける。ぞうきん用には洗濯バサミと予備のぞうきんを準備。)

□18 ホワイトボード準備(私の場合、これが重要。かなり活用する。中ぐらいのものが学校内にあるかどうか、使えるかどうか。なければディスカウントショップ、100円ショップなどで購入。あるいは白い紙をラミネートして手作りホワイトボードという手もある。少なくとも4人に1個は欲しい。)

□19 掲示板及び背面掲示板の活用計画(ざっとアイデアをノートに書き留めておく。特別支援教育の視点からいうと、黒板周囲にあまりベタベタ貼るのは好ましくない。必要分だけにするか、カーテンで授業中は隠せるようにするか。私は黒板の上には学級目標一つ程度しか貼らない。)

□20 日直の仕事表(毎日行うことを画用紙に書いておく。私は二人制。)

□21 給食当番表づくり(学校の実態で必要人数が違うので確認を。始業式当日はない場合もあるが意識づけのため初日から伝える。エプロンやマスクを忘れた時、どうするのか対応を最初から考え、対策も示しておく。給食時間の過ごし方も同時に考える。)

□22 掃除当番表づくり(掃除場所と道具を見ることが重要。広さと人数が合わない場合もある。学校のものだけでなく個人でもお掃除グッズを準備。トイレ掃除を徹底してがんばらせたい。どのような掃除方法にするか、現場を見て考える。)

□23 係活動案(子どもが来てから、子どもと話し合って、でもよいが、学年の実態に合わせてどういう係が必要かの想定はしておく。あるいは過ごしながら、こういう係が必要だと子どもと話しながら随時決めてしまう場合もある。)

《学級開きのために》

□24 学級開きの日の出会いのシナリオを考える。(子どもとの出会いの第1印象は重要。いろいろな方法がある。明るい笑顔で挨拶をして抱負や願いを述べることは忘れてはならない。そのほかに工夫してみる。私がこれまで行ったケースの例。
 ・事前に児童の氏名を覚えてしまい、顔を見ながら健康観察をした。
 ・折句自己紹介で楽しく名前を伝え、自分のも考えさせた。
 ・花束を持ってクラスの誕生日だと言ってクラスにプレゼントし飾った。
 ・集中力を高める拍手ゲームや無言1分ゲームなどでスタートした。
 ・子ども同士の関わり合いが生まれるエンカウンターなどでスタートした。
ただし子どもに受けようというのでなく、このような学級目標があるから・・と考える。)

□25 学年の教師で学年通信の名前決め。(学年で楽しく話し合う。意外と面白い)

□26 学年通信・学級通信第1号を書く。(保護者へのあいさつと第1週の時間割決定。)

《学習のために》
□27 教科書を読む。(年間の学習の見通しを)
□28 学年の年間指導計画を読む。(ここまでいくには結構道のりは遠いがー)
□29 研究について調べる。(最初から授業に生かす)
□30 時間割作成と年間の教育カレンダー作成。(最低、まずは時間割だけでも。)
□31 家庭学習をどうするか決める。(支援の必要な児童は、パターン化されたものが良いことを考えておくべきである。だから私の場合、基本的にプリントを1枚と自学帳、音読と決めている。プリントは、印刷可の練習プリント=国語・算数を学校で購入してもらう。できなければ個人購入。手作りできればそれがベストだが、なかなか時間的余裕はない。家庭学習帳は、最初の一冊だけ共同購入であとは個人で追加していく。)

《その他》
□32 学年集会を開く計画。1年生を迎える会の出し物の案。(学年教師で話し合い。)
□33 家庭訪問計画(地図で子どもの家を確認。あるいは校区を歩く。早めに立て始めるが、学校で共通理解しておくことが大事である。早い者勝ちのようにならないよう。)
□34 諸費集めの計画、集金袋準備。(生活保護や準要家庭の確認も忘れない。)
□35 地震が起きた時の対応の仕方、避難経路 (訓練を待たずに自分で考えよ。火災避難や不審者対策も)


 とりあえず書き並べている。他者にも役立つようにという思いで書いているが、あくまで私自身に役立つことを大前提に書いているものなので、絶対的なものではない。これを参考に、先生方が、自分の学校の慣習やルールにのっとって、自分なりに準備していただければ幸いである。それは、各学級の子どもが気持ち良く新しい学校生活をスタートすることにつながる。  以上
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# by saibikan | 2017-04-04 22:03 | 学級づくり | Trackback | Comments(2)

思い出やお気に入りの場所9 作品分析

6年図工
【題材名:思い出の場所・お気に入りの場所】 (8時間扱い:11月〜12月)
作品を分析する。c0052304_04592149.jpeg

導入で学んだことは作品に反映される。
参考作品として鑑賞したことが、表現に生かされる。

教科書の作品の一つに「差し込む光」の表現があった。
これは子どもの心の大きく残ったのだろう。
2割ほどの作品(8点)に「差し込む光」が表現されている。
教科書ほど明確でなくても、薄く描いている絵もある。


それも室内の絵だけでなく、野外をスケッチした絵でも同様。
室内では窓から、野外では建物の上から差し込んだ光に着目したと思われる。
その中の4点を紹介する。
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良い表現があったから、それを自分の作品にも取り入れたい、と思ったのだ。
パクリでも模倣でもなく、いわゆる「まねぶ」の一つである。このような過程を経て、創造する力が子どもの中に育つ。
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またこのように光の線を描いていなくても、壁のこちら側を薄く、反対側をやや濃くと描いている絵がある。手前と奥で色を変えて、明るさの違いを表している作品もある。コメント欄にそのことを述べている。
ものの形だけでなく、光による明暗や陰陽に意識を向けたのに違いない。


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# by saibikan | 2017-01-28 04:55 | 6年図工授業 | Trackback | Comments(0)

思い出やお気に入りの場所8 完成

6年図工
【題材名:思い出の場所・お気に入りの場所】 (8時間扱い:11月〜12月)
8時 完成〜鑑賞〜ふりかえり

作品が出来上がって行うこと。
1 自分の作品に題名とコメントをつける。・・・作品票
2 友達の作品を鑑賞し、良さを認め合う。・・・付箋紙
3 題材(単元)の学習活動を振り返る。・・・・学習シート(振り返りカード)
以上が、私の授業の最後の時間に子どもが主に行うことである。

ただし、子どもの作品は一斉に完成しないことが多い。
だから2だけを、最後に行ったり、数日待って行ったりする。
どうしても時間がかかる子どもがいれば、
「ごめんね、とりあえず終わった人の分を先に鑑賞するから」
と言ってその子の分だけ後で行う。

今回も様々な事情で、かなり完成が遅れた子どもがいる。
あとは個別に時間を取る。
場合によっては、ご家庭に連絡をし理解を得て、協力してもらう場合もある。
全員が出来上がったら、教師からもコメントを入れ、教室の背面掲示板に貼る。
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# by saibikan | 2017-01-26 05:56 | 6年図工授業 | Trackback | Comments(0)

思い出やお気に入りの場所7 着色

6年図工
【題材名:思い出の場所・お気に入りの場所】 (8時間扱い:11月〜12月)

5時〜7時  着色 教室で。
最初の参考作品の鑑賞のことを思い出させる。

いろいろな塗り方がある。
点々塗りとか、さーっと塗りとか。
水彩だから、あまりベタベタは良くない。
同じ赤でもいろいろな赤がある。
水で濃さを調整できる。
10円玉の大きさで絵の具を広場で広げよう。
混色は2色が基本、3つ混ぜたら、濁り始める。

たくさんあるけど、一度に言うわけじゃない。
塗り始めた頃に、個人に向かって言いながら、全体へも確認する。
そのうち子どもは一生懸命塗り始めて、
「先生、黙ってて」
とは言わないが、心の中ではそう思ってるかも。
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立体的にしたいな。
光と影を表したいな。
近くと遠くを塗り分けたいな。
子供はうっすらとそんなことも思っている。
それを見抜いて、先取りしてアドバイスすることもたまには大事だろう。

中途半端なのに
「もうこれでいい」
そう言わせないことが大事だね。
じゃあどうするか?
授業中に子どもと関わり続けるしかない。





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# by saibikan | 2017-01-16 22:34 | 6年図工授業 | Trackback | Comments(0)

思い出やお気に入りの場所6 着色の映像

6年図工
【題材名:思い出の場所・お気に入りの場所】 (8時間扱い:11月〜12月)

5時〜  着色 「水彩絵具の使い方」

図画工作スケッチも色ぬりに入った。着色の最初には、いつも教室で映像を見せる。
今回見せる映像も、1学期に1度視聴させている。
約3分のコンパクトな内容。
実は今回はデータが手元になかったので、モバイルからネットに繋いで「水彩絵の具の使い方」を見せた。
さすがに2回目ともなると「これ先生の声やん」と言う。別に誤魔化す必要もないので、
「そうだよ。先生が作ったんだよ」
と答えた。
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映像終了後、画面がシュッと縮んで横にyoutubeのマークが出た。これに子どもが多く反応。
「え?先生、youtubeに動画アップしてると?」
「ああ、この水彩絵の具の使い方は、誰でも見られるようにしている」
「えーー!」
この反応が、(先生がyoutube?)的な反応だったので、
「あのね、youtubeには学習に役立つ映像がいっぱいあるんだよ」
「うそー」
「文部科学省からは体育の実技なんかも出てるんだから」
「そうなんだ」
「でも自分たちだけでインターネットを見過ぎないように。」

「何と検索したらいいの?」
「ん?」
「先生のyoutube」
「水彩絵の具の使い方」
「youtubeでの名前は?」
「水彩絵の具の使い方」
「先生の名前だよ。アカウント。youtubeでニックネームとかあるでしょ」
「スイサイエノグノツカイカタ」
「もう・・・、じゃあ名前で検索しよう」
「スイサイエノグノツカイカタで検索してね」
「○○○(本名)で検索したらいっぱい出るけん」
「何が」
「映画を3本も撮ってるって」
「なんじゃい、もうネット検索して調べたことあるのか。そりゃあ、同姓同名の別人の○○○だよ」
「え?そうなの。」
「当たり前じゃ・・・」
普段は授業になかなか集中しない者も、ずっと食いついてきた。
(ああ、多分普段youtubeばっか、みてんだな・・・)
と思った。

気を取り直して
「この映像は1学期も見たよね。これはあくまで、絵の具の使い方の基本。
このことを忘れずに、色ぬりに入りましょう。
ただし、それぞれ、これまで学んだことを生かして工夫して塗ろうね。
なぜ、そこを描いているのか思いを忘れずに」

全員が絵の具に手を伸ばし始めた。(続く)


☆===余談====

 次の日、朝から子ども同士で会話をしていた。
耳をすましていると、こんなことを話していた。

「先生の名前はsaibikanだった。」
(早いなあ〜関心あったんだな)

「俺も見た。やっぱり先生の声だった。絵の具の使い方は、9000回もアクセスされてた」
「すげー。コメントは?」
「全然書いてなかった」
「かわいそー」
(おいおい・・コメントは基本、受け付けないんだよ)

「他にもキャンプファイヤーの映像とかあった。」
「ソーラン節も出せばいいのに」
(これはいい方に捉えていいのか?)

「先生はユーチューバーだった。」
(あのね・・・それだけでそう判断すんなって・・・それと、勉強をそれぐらい意欲的にやれよ・・)

個人情報をすぐ探そうとするネットユーザーたちの姿を、小学生の中にも見た気がした。youtubeでの公開は、ほぼ図工教材としてなので何も隠さなくてもいいけど、ネット公開はかなり用心しなきゃいけない時代だと再確認。


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# by saibikan | 2017-01-14 23:15 | 6年図工授業 | Trackback | Comments(0)

思い出やお気に入りの場所5「絵になる」と「思い」

6年図工
【題材名:思い出の場所・お気に入りの場所】 (8時間扱い:11月〜12月)

「絵になる」という言葉を私たち教員仲間はよく使う。
あるいはよく耳にする。
この言葉の意味するところはなんだろう?

「この場所は人が認める絵になりやすい」
「ここからこう見て描くとよい絵になる」

題材として良い?
芸術として面白い?
美的な作品ができやすい?

鑑賞者から見てアートな作品が生まれる場所?
表現者から見てアートな作品が作れる場所?

あるいはコンクールに入りやすい素材?

アーチストであればそれも全てイエスであろう。
図画工作でも、表現する際に考える要素の一つとはなるだろう。

だが、度がすぎると、やがて子どもは絵を描きながらこう言う。
「どうやればコンクールに入りますか?」
「今年は誰の絵が入賞しますか」
「どうせ私は入賞しないもん。だって絵は下手だから。」
これは初任の時、初めて図工で絵を描く指導をした時、教室の子どもたちから実際に出た言葉。
驚いた。「この子達は、何のために絵を描くのだろう。図工って何?」
しばらくはずっと心に引っかかっていた。
初任である自分は、どう指導したらいいのだろうと悩んだ。

今は、子どもが図画工作で絵を描く時、根底にあるのは
「絵を描くことが、おもしろい、楽しいと感じるようになること」
「自分の思いを自分なりに工夫して絵に表せるようになること」
が大切だということを思いながら、絵を描く子どもと向き合っている。

さて、今回の授業。4時間目の線描(計画より1時間オーバー)

自分でラフスケッチをした場所から、どちらかを決めて、大きな画用紙に線描をする。
どっちにするか決めるときは、「描きやすい」「絵になる」ことも考えて良い。
しかし「ここをどうしても描きたい」という、自分の思いを優先する。

ラフスケッチを見ながら教室で描いて良いし、再度その場所に行ってじっくり描いても良い。
それは鉛筆でもペンでも描いても良い。
描き方の工夫は、全体で再度1時で気づいたことを思い出させ、後は個別に対応する。

その場でのスケッチは、校内であっても、車が通る場所でないかなど、安全上の配慮をする。
授業で入れない場所をもう一度見たいという子どもには、タブレットで撮影した画像を参考にさせた。
そろそろ一生懸命さが見えてきた。
c0052304_06303277.jpg
c0052304_06373300.jpg
c0052304_06351911.jpgc0052304_06315435.jpg

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# by saibikan | 2017-01-12 06:38 | 6年図工授業 | Trackback | Comments(0)

思い出やお気に入りの場所4 試し描き


6年図工
【題材名:思い出の場所・お気に入りの場所】 (8時間扱い:11月〜12月)  

4 発想・構想 (第2・3時)

「自分の思い出や気に入った場所を2ヶ所見つけて、試しに描いてみよう」
これが今回、私が子供に発した「発想・構想」の時間の指示である。

発想・構想の時間なのに「描いてみよう?」
と思われた方もいるかもしれない。でも、図画工作ってもともと頭の中だけで考える教科じゃない。やってみて、出会ってってみて、試行錯誤しながら考えること。それにより、発想や構想がグーンと湧いてくるもの。絵画だってそうなんだな。特に、スケッチはその場に行って、場所に自分を置いて見て、思いを膨らませながら、試しに描くことで、何らかの工夫も思いつくものなのだ。

さあ、子どもたちをこの時から解き放ったので、もう全員の頭の中はわからない、掴めない。学校中に一人一人が散らばっていて、私はその姿を見つけて回るが、すべての場所を回れない。
なんとか出会ったこどももたちには「なぜこここを描いてるの?」「何を描いてるの?」とは聞くけど「どう工夫して描くの?」なんて聞かない。それは子どもたちの下絵(ラフスケッチ)から、私が見抜かねばならないのである。そのためには子どもとの対話が欠かせない。その場での子どもとの対話もあるが、教室に戻ってきてからの対話もある。

運動場にいたある子どものスケッチはこれである。
c0052304_20390987.jpg
そして対話。
「なぜここを描きたいと思ったの?」
と聞かなくても大体はわかる。サッカーの好きな子どもだ。サッカー部所属。休み時間はサッカーをよくやっている。この子にとって、サッカー場が思い出であり、お気に入りなのは、ある程度は理解できる。
「おお、これは、ふかん的だなあ〜。よくこんな方向から描けたね」
「ふかん?」
「空を飛ぶ鳥から見たように描くことだよ。だって普段は運動場から、今もそうだけど、こんな風にサッカー場を見てないよね。っていうか見えないでしょ。それを鳥になったつもりで描いてるから素晴らしいなーと。サッカーコート全体が見える。」
「あ、そうですか、へへ」(ぽりぽり)
ひょっとしたら、3回教室から見た記憶がそう描かせたのかもしれないが、それは言わなかった。
「でも人が見えないのは残念だな。」
「人はかけません。棒人形でいいなら描けるけど。っていうか、場所だから、人はなくてもいいでしょ?」
「まあ、それはそうだけどね。あ、この線すごいきっちりしてるね。定規で測ったみたいに・・・あ。まさか定規使って線を引いた??」
「え、あ、使ったらいけませんか?」
「デザインじゃないからね。それにコートの線って、ラインカーで引くとまっすぐじゃないでしょ。ゴールだって近くで見ればデコボコしてるし。」
「ああ・・。」
「それに・・・以前も、スケッチして描く絵では定規は使わないって言わなかった?」
しばらくして少年は困ったように
「そうでした。」
そんな少年に最後に一言言った。
「でもこっちとこっちのゴールラインの幅が違うのは、いいね。向こうが遠くてこっちが近い感じがするよ。」

他のこどもたちも、色々なスケッチをしていた。
こう描いたら面白いかもという発想があった。
こう描きたいなという構想が見えた。
どう描こうかと、迷いが表れているものもあった。
思う通りにできないという困り感を感じるスケッチもあった。
あまり考えず、ただ見て詳しく描いているので全然進んでいないと思われる画もあった。


どんな思いなのかーなぜこれを描いたのかー特に何を描きたいのかーどのように描こうとしているのかーーーそして未完成な絵はなぜそうなのかー色々考えてこれらの下絵(ラフなスケッチ)を見てみたい


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# by saibikan | 2017-01-10 21:39 | 6年図工授業 | Trackback | Comments(0)

思い出やお気に入りの場所 3導入後半

6年図工
【題材名:思い出の場所・お気に入りの場所】 (8時間扱い:11月〜12月)  

3 導入での鑑賞

第一時では、題材名から子どもがイメージを持つことと、造形活動の方向性を持つことの2点がある。この2つで関心・意欲を持たせることが大事なのだ。前者は、前回の記事で述べたので、今回は後者について述べる。

「思い出の場所・お気に入りの場所」を表すときに、教科書の作品の鑑賞は参考になる。子ども全員が持っていること、いつでも見直せること、表現に悩むときに参考になること、などがその理由である。

表現の手法は子どもにとって参考になれど、まったく同じ絵にはならない。なぜならば、描いている場所は、教科書の絵の作者と同じ場所ではないからだ。学級の描き手の描く対象は、あくまで自分の身近な場所であり、そこへの思いは自分しか持っていない。
むしろ、同じ学校の先輩の絵の方が、親しみがあるものの実際に同じ場所であるということや、場所に対する思いが近すぎて、模倣的になる恐れはある。それはそれで、その学校の作風というものが産まれて伝統的になるという面白さもあろうが、個人の表現ということから考えれば、やはり教科書作品の方がいい。

さて、教科書には見開き2ページとはいえ、情報が満載である。それはそうだ。単なる参考作品の紹介だけでなく、ねらいや道筋、発想や構想の仕方、手法、評価など多くの内容が詰め込まれているからだ。図画工作の場合、題材(他教科で言えば単元)の学習の流れが、わずか1〜2Pに広がっているのである。教師はこれをじっくりと事前に見る(読む)ことが大事である。学習の流れが一望でき、考えられるのだから。自分も題材を試してみると、それがさらに工夫ある教材研究へと進む。

子ども側からすると、鮮やかで賑やかで楽しい教科書。ずっと眺めていて見ていて飽きない様子もうかがえる。だがここで忘れてならないのは、めあてを持った1時間の授業の時は、教科書は、子どもたちにとっては「情報過多」でもあるということ。

そこで、特別支援教育の視点(一つ一つの意味が十分わからない子どもへの配慮)、桂氏の提唱しているUDの視点(焦点化、視覚化、共有化)を考えた工夫を行うことが大事になった。
導入授業後半で提示したのは、これらの4つの参考となる絵のみ。
不要な情報は切り取り。
絵の具で描くことを前提としたから、それによって選んだ。
c0052304_22310141.png

1枚ずつ提示。子どもたちは食い入って見ていた。
良いところは見えている。

部屋に入ってくる光を表すこと、斜めの角度から見る構図、木の間から遠方の風景が見えるという奥行き、表したいものを大きく描くこと。これらは全てこの絵の良さとして感じたことであり、その後の表現に現れてくるものである。


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# by saibikan | 2017-01-09 22:33 | 6年図工授業 | Trackback | Comments(0)

思い出やお気に入りの場所 2題材名

6年図工
【題材名:思い出の場所・お気に入りの場所】 (8時間扱い:11月〜12月)  

2 題材名

 教科書の題材名は「見入つけた!お気に入りの場所」である。それを私は、ちょっと変えてみた。「思い出」を1番目に持ってきた。それはやはり、6年生という時期であり、描くところに自分の思いをしっかり重ねたい、という気持ちがあったからだ。
 「思い出の場所を描こう」」
と題材名を最初に言葉に出した時、ある子どもがこう言った。
 「先生、それって、普通、卒業間際の3学期に描くんじゃないですか?」
 「ん?何で?」
 「だって、卒業目前になってこそ、その場所への思いが湧いてくるでしょ。」
 この言葉で十分だと思った。「お気に入りの場所」だけでは感じられない、言葉の持つイメージが出てくるんだな、小学校の思い出という自分の思いを描くことを子どもなりに主体的に受け止めるんだと思った。

 でも3学期というのは、卒業間際で時間があまりないこと、造形展に向けて立体作品を作ったり卒業制作を作ったりするので精一杯であることを告げた。そしてこの題材名を描くには2学期後半がいいことを話すと、納得した。ただ、最初の子供の言葉は、今後、自分が同じ題材を行うときに時期や内容を考える道標になる。

 そして予想通りの質問があった。
 「どこを描いてもいいんですか?」
 即座に答えた。
 「ああ、いいよ。。。って答えたいけどね。さすがに熊本城やディズニーランドじゃ困る。学校の中に絞ろう。だって今回はその場所に行って見て描いて欲しいから。ね、簡単に行けないところじゃできないんだ。その代わりに学校内なら自分で決めていい」
 「えーー!教室じゃなくていいんですか?」
 「ああ、ずっとじゃないけど、せめて最初に形を描くときぐらいはその場で描こう。」
 「やった!」
 「今までそんなことはないの?外に出て描くとか?」
 「ないよね。校舎内から外を見て描いたり、写真を見て描いたりはあったけど。」
 「ふーん、そうか。でもね、自由に選ぶってことは実は制限が生まれてくる。それも考えなきゃならない。」
 「あー、授業があるとか?」
 「そう」
 「邪魔になるとか」
 「その通り。だからそれも考えて場所は選ばなきゃいけない。」

 まあ、こんな会話をすると、じゃあ、体育館や理科室はだめじゃん、とすぐ素直に受け止めちゃう子ども達なので、
 「どうしても書きたい場所があれば、なんとか1回でもその場所でかけるような工夫はするよ。」
 と話した。子どもにはそれがどういう意味かわからなかったらしく、首をひねっていた。そこで、
 ・特別教室や運動場、体育館は、時間割を見て、空いている時間を探す。
 ・天気はなるべく晴れの日に実施する。
 ・必要な場合は写真を撮る。
などを話すと「ほおー」と不思議な納得感を示した。面白い〜。

 そして導入では、教科書の絵を鑑賞することになる。参考作品を見せると、それのマネになっちゃう、って危惧する方もいるが、(確かにそれはあると思う、でも時と場合による・・・)やっぱりいい作品を見ることも大事である。ねらいを明確にするには、やはり教科書の作品を鑑賞することが1番と言える。

教科書の「見いつけた!私のお気に入りの場所」の見開き2ページはこんな感じだ。(続)
c0052304_22170311.jpg
文調は修正しました。




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# by saibikan | 2017-01-08 22:20 | 6年図工授業 | Trackback | Comments(0)

思い出の場所・お気に入りの場所 1

今年から偶数学年も新しい教科書になったのでそれぞれの題材が目新しい。
特に、私の市では教科書会社も新しくなったので、多くの先生方が図画工作の題材に対して、例年とは違うイメージを抱いているようだ。私は新たな世界の一つ一つを、実践によって味わっている。それぞれの会社の教科書には、それぞれの良さがある。図画工作の題材は、授業者の工夫がかなり認められるところが良いわけだから、どの教科書会社であろうが、私は私なりの工夫をしている。

さて6年図画工作の1学期の題材に「お気に入りの場所」がある。この題材に近いものは、これまでもよくあった。他の題材に比べてスタンダードであるが、やはり目の前の子どもの実態にあったものにしなくてはならない。

ちなみに、教科書会社の資料では以下のように述べられている。時期は1学期。
【題材名:わたしのお気に入りの場所】 A表現(2) ァ、ィ、 ゥ (絵) B鑑賞(1) ァ、ィ 
(4-6時間扱い)
○育てたい力
 造形的なものの見方や考え方、造形感覚を養う
○目標
「気に入った身近な場所のかき方をくふうする」ことを通して、形や色、方法や材料を工夫する力を培う○内容
自分にとってなじみのある身近な場所から気に入った場所を選び、改めてよく観察し、その場所への思い
を表すため、自分の感じたことを大切にして表し方を工夫して絵に表す。
〔共通事項〕との関連
自分の感覚や活動を通して、形や色、動きや奥行きなどの造形的な特徴をとらえ、これをもとに自分のイ
メージをもつ。
c0052304_11104429.jpg

私たちの学年では、これを2学期後半に持ってくることにした。秋は学校でスケッチに取り組む時期。コンクールに向けて取り組む学校も多い。風景も色づき、場所によっては季節感も表せる。1学期には、小さい画用紙で絵を描く基礎・基本を楽しく身につけさせ、それを生かして、2学期に大きな画用紙で自分の思いを絵画に一気に表現する題材に出会わせたかった。そこで以下のように考えた。

私の計画した内容は以下。教科書会社とは若干違うが、自分が考えやすいように実践しやすいように改案した。
【題材名:思い出の場所・お気に入りの場所】 (8時間扱い:11月〜12月)  
1 計画
○育てたい力
 造形的なものの見方や考え方、造形感覚。材料を生かし、形や色、方法を工夫する力。
○主な題材の目標
「思い出の場所や気に入った場所」を、身近な場所のかき方をくふうする」ことを通して、形を捉えたり色で表現したりしながら、工夫して絵に表す力を培う。
○内容
卒業を前に、自分が過ごしてきた学校の中から「自分にとって思い出のある場所や気に入った場所」を見つけて絵に表す。その際、選んだ場所をよく観察し、感じたことや自分の思いを、形や色を工夫しながら画用紙に描く。
〔共通事項〕との関連
自分の感覚や活動を通して、形や色、動きや奥行きなどの造形的な特徴をとらえ、これをもとに自分のイ
メージをもつ。
○学習計画
(1)自分にとって思い出の場所やお気に入りの場所を見つけ、題材への関心・意欲を高める。1
(2)簡単にスケッチをしながら、思いを表すためにはどう表したら良いか構想を練る。1
(3)選んだ場所で鉛筆やペンを使ってスケッチをし、思いが伝わるように形を捉える。2
(4)色の選び方、混ぜ方、使い方を工夫して、思いを大切にしながら絵に表す。3
(5)互いの絵を見て良さや思いを味わい、自分の活動を振り返る。1

次回から活動の様子を紹介する。


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# by saibikan | 2017-01-07 22:15 | 6年図工授業 | Trackback | Comments(0)


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