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2015年 11月 09日 ( 2 )

二人の心を対比した心情曲線

ごんぎつねの授業では、心情曲線を取り入れている。
私がやっているのは、

1 ごんと兵十の両方の心を考えてみること。
2 ワークシートを与え、個人で考えていること。


1について
・これまでごんの心の動きだけを追ったことはある。今回は二人を対比させての曲線。
・6の場面の課題「ごんの気持ちは兵十に届いたのか」から生まれた単元を通した課題
 「どのくらい届いた?」「どうやって届いた?」「二人の行動や心の変化は?」を
 視覚化して考えるのに役立つものである。そのような意味から、今回はあえて
 二人の心の動きも考えることにした。
・物語はずっと「ごん」の視点で描かれており、ラストシーンだけが「兵十」視点になる。
 心を考えることで、それらのことに自然と気づくようにしたい。

2について
・これまで学級全体でごんの心の動きを考え、板書化したことはある。
 今回はワークシートで個人。全体としては傾向という形で模造紙に教師がまとめる。
・3の場面まで学習した時点でそれぞれ書き入れて書き方や個々の捉え方の違いを確認。
 その場面までを振り返ることにも使った。
・4から先は、学ぶ前に個人作業。つまり一人学びである。それをもとに授業に生かす。

《考察》
写真は、5の場面を学習するときに、子供の手元にある心情曲線(子供には「心曲線」と言っている)である。面白いのは、5の場面の「引き合わない」が、多くの子どもの表の中には出ていないことである。「つまらないな」というごんのつぶやきは、、ほとんどの子どもがグラフの中に書いている。つまり「引き合わない」の意味を十分捉えていなかったことがここでも明らかである。だから2次の6時で「引き合わない」に焦点を当てて考えたことは意義があった。
また、みんながこのようにきちんと書けているわけではない。殴り書きのようなものもある。文章部分も雑であったり、的を得てないものもある。グラフだけの子どももいた。しかし授業で考える際に見ている子どもがいる。書き直したり書き加えたりする子どももいた。思考することに役立っているのは間違いないよう。特に二人の心を対比して考えることが、クライマックスとなる最終場面での思考につながると考えられる。



 
c0052304_06504174.jpg

by saibikan | 2015-11-09 07:03 | 国語授業 | Trackback | Comments(0)

加助の「そりゃきっと神様だ」

ごんぎつね 2次 6時・7時

「加助はなぜ神様のしわざだと言ったのか」

これが子どもから出た問いである。
これをもとに4と5の場面を読んでいく。
そして、主題につながる問いを授業の中で子どもの心に湧き上がらせ、
みんなで考えていく。それが今回、この単元で挑戦していることである。
だから、授業中にその場でどう組み立てるか、自分自身に課している。
そのためには、その場だけの問いではダメである。
やはり単元を通した課題を子供に意識させなくてはならない。
そのために
「ごんの気持ちは兵十にどのくらい届いたのか」
「ごんと兵十の心や行動の変化を読み取ろう」
ということを物語全体の課題として設定している。

つまりこの時間は「加助」の言葉に焦点を当てつつ
兵十やごんの心に迫らせる必要があるのである。
4の場面には子どもの問いは出なかった。
しかし話自体がちょうどつながっている場面であり
2場面分を2時間で行った。

この物語の中では、この場面だけでくる加助という人物が
主人公級ではないが、ごんや兵十の気持ちを考えるのに
重要な役割を担っている。
そこで「加助が」について追求しながらも
ごんの心に迫る授業を組み立てた。

神様だ=人や動物のように音がしない、姿が見えない

ごんが気づかれないようにかなりそっと持っていっているからだろう、
ということに子どもは気づいた。
そしてごんは「つまらない」「引き合わない」と考えているとわかる。
ごんはなぜこんなことを思ったんだろうね?
と声をかけた時、
そこで子どもは「引き合わないってなんだ?」とようやく問うのだ。

「出会わない」「気持ちが互いに近づかない」的なものじゃないかと
思っていたが、どうもそうじゃないらしい、

ということを思い始めたようだ。

「辞書に載ってないよ。」
とある子どもがつぶやいて
「じゃあ、次の時間は引き合わないについて考えよう」でこの時間は終わった。
c0052304_05205302.jpg

7時のスタートは「引き合わない」の意味から。
ある子そもが辞書を引いていて
「これかな?引き合う=苦労や努力のしがいがある。」
とつぶやく。
「お!じゃあ引き合わないってのは?」
と紹介すると、みんなが納得。その土俵の上で
ごんが引き合わないと言った言葉の意味を追求することになった。

「あなたは、なぜごんはそう言ったと思うか。」
「あなたは、どこからそう考えたか。」

それが私から子どもに常に発問している言葉だ。

それについて考えた子どもたちの多くは
「ごんは自分がくりやまつたけを持って言っているのに
 自分にお礼を言わず、神様に言ったことが残念なのだ」
「自分は関係ないように思われたままなのがくやしい。」
と言った。
大半の意見の中でぽつりと一人がつぶやいた
「つぐないだからお礼はいらないと思ってるんじゃ?」

そこで
「ごんは本当に兵十にお礼を言って欲しいのか?」について
もっと考えを深めることになる。

そして
「ばれたらまずい。だから気づかれないようにそっと置いた。」
「だって見つかったら殺されるかもしれないから。」
「でも、誰かがやってるとは気づいて欲しい。神様でなくて。」
というところに落ち着いた。
その裏には、ごんのつぐないの気持ちがどうにかして兵十に
通じて欲しいという願いみたいなものを子どもは読み取っていると感じた。
c0052304_05142457.jpg
こうやっていよいよクライマックスの場面に進む。



by saibikan | 2015-11-09 05:14 | 国語授業 | Trackback | Comments(0)


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